Introduction
序文
第1章 人類が新たに取り組むべきこと
3000年紀(西暦2001~3000年)の夜明けに、人類は目覚め、伸びをし、目を擦る。恐ろしい悪夢の名残が依然として頭の中を漂っている。「有刺鉄線やら巨大なキノコ雲やらが出てきたような気がするが、まあ、ただの悪い夢さ」。人類はバスルームに行き、顔を洗い、鏡で顔の皺を点検し、コーヒーを淹れ、手帳を開く。「さて、今日やるべきことは」
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About
紹介
1976年生まれのイスラエル人歴史学者。オックスフォード大学で中世史、軍事史を専攻して博士号を取得し、現在、エルサレムのヘブライ大学で歴史学を教えている。軍事史や中世騎士文化についての著書がある。オンライン上での無料講義も行ない、多くの受講者を獲得している。著書『サピエンス全史』は世界的なベストセラーとなった。
Recommend
「ハラリの新著は『サピエンス全史』同様にチャレンジングで面白い。『サピエンス全史』のように過去を振り返るというよりも、未来を見据えている。著者の主張のすべてに同意できるわけではないが、彼は人類にとって何が待ち受けているのか、思慮深い考察を著している」
ビル・ゲイツ(マイクロソフト創業者)
「『ホモ・デウス』はあなたに衝撃を与える。そしてあなたを楽しませる。とりわけ、本書は以前は考えたこともないような方法であなたを考えさせる」
ダニエル・カーネマン(ノーベル経済学賞受賞者)
「他人や他の種との関係を永遠に変えてしまうであろう遺伝子技術や人工知能、ロボット工学といった、人類種が今直面している大きな挑戦について、うらやましいほどの(そして警告を発する)明晰さをもって自らの考えを述べている。
優れた作品である『サピエンス全史』よりも面白く読める、より重要な作品である」
カズオ・イシグロ(ノーベル文学賞受賞者)
「科学技術の終焉か? パンドラの箱が今開く」
山極壽一(京都大学総長)
「人類史と先端テクノロジーを見事に融合した傑作」
佐々木俊尚(作家・ジャーナリスト)
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ニュース・メディア掲載
Books
書籍・関連書紹介
『サピエンス全史』は、私たちがどこからやってきたのかを示した。
『ホモ・デウス』は、私たちがどこへ向かうのかを示す。
『サピエンス全史』は過去についての本であり、とるに足らない類人猿が、どのように地球の支配者になったのかを示した。ハラリの新著、『ホモ・デウス』は未来についての本であり、21世紀において私たちはどのように自らを「神」へと変えようとしているかについて示す。老化や死を克服する能力や、動物や植物、そして人間そのものを意のままに設計・創造するといった神のような能力を、私たちはどのように獲得するのか?
私たちは「ホモ・サピエンス」(賢いヒト)から、「ホモ・デウス」(神のヒト)へと、自らをアップグレードしようとしているのだ。