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単行本

アメリカシニカケモノガタリ

アメリカ死にかけ物語

リン・ディン

小澤 身和子

受賞
毎日

単行本 46変形 ● 344ページ
ISBN:978-4-309-22751-1 ● Cコード:0036
発売日:2018.10.27

定価3,520円(本体3,200円)

×品切・重版未定

  • 旅をしながら出会ったホームレス、ドラッグ中毒、アル中といった市井の人々の「忘れられた声」に深く温かく切りこみ、アメリカの破綻を鋭く描いたノンフィクション。川上未映子氏、岸政彦氏推薦。


    それでも俺らは生きている————
    ホームレス、ドラッグ中毒、アル中、退役軍人……
    アメリカの路上で出会った、見過ごされた底辺の人々の声を鮮やかに描いた、
    『血液と石鹼』著者による傑作ノンフィクション。

    ◎日本語版への特別書き下ろし
    「日本の読者へ」「トーキョー・ドリーミング」及び
    川上未映子氏による特別書き下ろしエッセイ収録。


    誰にも気づかれることなくやがて消えていくだけのさまざまが、
    たしかにそこで光を受けて存在していた、その一瞬が立ちあがる。
    価値のない、誰の人生も変えることのない、ただの美しさ。
    ————川上未映子


     ホームレスの男、薬物中毒の女。失敗した実業家、退役軍人。誰からも見放された街の、バーや路上で、たまたま出会った人びとの話を聞く。穏やかな小雨のように降り注ぐ、静かな人生の欠片。

     この世界の最大の謎は、信号やバス停や駅で隣りあっただけの誰かにも、人生があるということだ。リン・ディンは、一杯のぬるいビールで、その謎を解きあかす。この本は、アメリカの荒廃した都市を生きる、声を持たない人びとの声を集めてできた、バーと路上の文学である。リンが教えてくれるのは、「私たちは生きている」ということだ。

     リン・ディンの文章を読むと、猛烈に酒が飲みたくなる。一杯オゴるから、今度は俺の話も聞いてくれ。この国も、もうダメかもしれないから。
    ————岸政彦

著者

リン・ディン (ディン,リン)

1963年、ベトナム、サイゴン生まれ。詩人、小説家、翻訳家。ベトナム戦争末期の75年、アメリカに居住。2007年、詩集『Borderless Bodies』(未邦訳)でAsian American Literary Award受賞。2018年、ベトナムに戻った。著書に『血液と石鹸』(早川書房)、『Love Like Hate』(未邦訳)など。

小澤 身和子 (オザワ ミワコ)

翻訳者。「クーリエ・ジャポン」の編集者を務めた後、取材コーディネーター及び通訳として海外メディアの日本取材に携わる。訳書に『アメリカ死にかけ物語』『これからのヴァギナの話をしよう』などがある。

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