河出書房新社 ウェブマガジン
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河出書房新社 ウェブマガジンの更新情報です。
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枕女王 | 新堂冬樹 「鞠の章」更新しました
http://mag.kawade.co.jp/makuraJoou/001562.html
指定したホテルのラウンジに足を踏み入れると、それぞれのテーブルに座っている男性...
2017-02-13T03:07:06Z
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枕女王 | 新堂冬樹 「樹里亜 臨床心理士・早苗」更新しました
http://mag.kawade.co.jp/makuraJoou/001561.html
樹里亜 一日? 二日? それ以上? 学習机に座った樹里亜は、窓越しに見える空...
2017-01-13T10:26:32Z
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14歳の世渡り術ブログ 「目指せ!生活力のある大人!」更新しました
http://mag.kawade.co.jp/yowatari14/2016/12/post_298.html
<p>来週で今年が終わりますね。<br />
大掃除の時期、そして「来年こそは…!」と何かしらの決意を胸に秘める時期となりました。</p>
<p>そんな時期にぴったりの新刊が出ました。</p>
<p>『正しい目玉焼きの作り方~きちんとした大人になるための家庭科の教科書』<br />
<a href="http://mag.kawade.co.jp/yowatari14/obi%2B.jpg"><img alt="obi%2B.jpg" src="http://mag.kawade.co.jp/yowatari14/obi%2B-thumb.jpg" width="350" height="509" /></a></p>
<p><br />
洗濯、料理、片付け&掃除、裁縫の4つのテーマの基本の「き」をおさらいしよう!という本です。</p>
<p>人気イラストレーターの森下えみこさんに、装画、マンガ、ハウツー解説のイラストを描いていただきました。<br />
社会人一年生(家事苦手)の姉と大学一年生(家事得意)の弟の二人暮らしを通して、家事のハウツーを学んでいきます。</p>
<p>風邪を引いたときに作ったおかゆがマズかったこと、新しい服を洗濯であっという間にダメにしたこと、穴のあいたくつ下をはき続けていたこと、片付けても片付けても部屋が散らかっている……そんな経験ありませんか?<br />
そんな人はぜひこの本を!</p>
<p>(編集H)</p>
2016-12-22T05:22:59Z
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枕女王 | 新堂冬樹 「北城 坂巻」更新しました
http://mag.kawade.co.jp/makuraJoou/001558.html
北城 フランクミュラーの文字盤に視線を落とした北城は、動物園の熊さながらにホテ...
2016-12-09T14:04:11Z
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枕女王 | 新堂冬樹 「矢田部 未瑠」更新しました
http://mag.kawade.co.jp/makuraJoou/001557.html
矢田部 オフホワイトのカーテン、ベージュのベッドシーツに枕カバー……最初に矢田...
2016-11-09T03:57:18Z
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枕女王 | 新堂冬樹 「未瑠 11」更新しました
http://mag.kawade.co.jp/makuraJoou/001554.html
未瑠は、車窓に流れる景色を虚ろな瞳で追った。 一週間の休みなど、ブレイクして...
2016-10-20T12:11:10Z
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枕女王 | 新堂冬樹 「未瑠 10」更新しました
http://mag.kawade.co.jp/makuraJoou/001551.html
「もう、試合前一週間になると、テレビもインターネットも一切見ないし、コンビニも避...
2016-09-08T08:48:59Z
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枕女王 | 新堂冬樹 「未瑠 9」更新しました
http://mag.kawade.co.jp/makuraJoou/001545.html
青山三丁目の交差点を渡った未瑠は、スマートフォンの地図を確認した。 西麻布方...
2016-07-07T13:11:40Z
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枕女王 | 新堂冬樹 「樹里亜 8」更新しました
http://mag.kawade.co.jp/makuraJoou/001541.html
室内に響き渡る唾液の音が、樹里亜を自己嫌悪の海に溺れさせた。 虫唾の走る呻き...
2016-06-01T06:00:34Z
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枕女王 | 新堂冬樹 「未瑠 8」更新しました
http://mag.kawade.co.jp/makuraJoou/001538.html
「未瑠さん入りまーす!」 ADの声に、入口で花道を作るスタッフ達がスタジオ入り...
2016-05-09T05:01:54Z
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枕女王 | 新堂冬樹 「樹里亜 7」更新しました
http://mag.kawade.co.jp/makuraJoou/001532.html
三十五歳の商社マン、四人連れの女子中学生、二十二歳のロシア人モデル、交際して二...
2016-04-04T10:51:04Z
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14歳の世渡り術ブログ 「落ち着いて生きたい」更新しました
http://mag.kawade.co.jp/yowatari14/2016/03/post_297.html
<p>お笑いは好きですか?<br />
最近、忘れがたい芸人さん。<br />
それはぽっちゃりクイーンのキャッチコピーを持つ、ゆりやんレトリィバァさんです。<br />
テレビ番組「ナイナイの海外定住実験バラエティー 世界のどっかにホウチ民」という、登場する4人はそれぞれ世界のどこかに放置され、自力で生活を送る様子を紹介するテレビ番組でご存知の方も多いかと思います。彼女は3ヶ月間ニューヨークに滞在、住む場所やバイトを見つけ、何回か恋もし、多くの友人を作り、90日間の旅を終え昨夏帰国。その類いまれな適応能力とピュアな様子で視聴者を釘付けにした女性芸人さん。</p>
<p>そんなゆりやんさんの最近話題のネタが、本題。「落ち着いていきやー」と言いながら、焦ってしまうシチュエーションあるあるをレオタードに身を包み、不思議な音楽とダンスとともに披露していきます。</p>
<p>「財布を落としてきたかもしれへん〜♪」<br />
「とりあえず〜 カード止めときや〜」</p>
<p>「旅行から帰って来たら〜 家のエアコン〜 つけっぱなしやった〜♪」<br />
「もう2、3日〜 使うのやめとき〜」</p>
<p>「やさしいと思っていた人〜 いよいよ怒っているかもしれへん〜♪」<br />
「忘れるころまで会わんとき〜」</p>
<p>「この書類〜 シャチハタのはんこ 使われへんらしい〜」<br />
「ごまかし〜! 実印ですって言い切り〜!」</p>
<p>「地球上に〜 自分以外の人が〜 人っ子ひとりおらへんようになっていた〜♪」<br />
「探し〜 イオンの裏とか、探し〜」</p>
<p><br />
……という具合。<br />
初めて見た時、不敵な笑みを浮かべる彼女の言葉に、正直胸が熱くなりました。<br />
最後のイオンの裏は除いて、ズバリ私自身、社会に出てから実際に経験したことのある焦りばかり。<br />
うっかりテレビにかじりついてしまいました。</p>
<p>焦ったり、不安や弱みを表に出してしまうと、それによって相手も不安にさせてしまうことがあります。<br />
それはできるだけ避けねば、と思うほど表情が固まることもしばしば。<br />
落ち着いて生きたい。頭の中は真っ白になっても、顔には微塵も出さずにいたい…。<br />
しかし難しいのです。「落ち着いて」と言葉だけ投げて無事に相手に届くこともまた、難しいと感じます。<br />
「人」を3回書いて飲み込んでも、ルーティンをしても、心と身体はいつもセット、良くも悪くも連動してしまうのです。落ち着きたい、という以上に、相手に安心してほしい気持ちは満々なのですが。</p>
<p>このネタで彼女は会場を大いに湧かせ、厚切りジェイソンさん、とにかく明るい安村さんら今最も勢いのある方々を差し置き決勝となるファイナルステージに進みました。ということは、やっぱり「あるある」なんですよね。ちっぽけな負の喜怒哀楽を掬いとって、大胆に昇華させる様子に目が離せません。<br />
皆さんもぜひご覧になってみてください。</p>
2016-03-08T16:38:04Z
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枕女王 | 新堂冬樹 「未瑠 7」更新しました
http://mag.kawade.co.jp/makuraJoou/001527.html
「ここで行かなきゃ、と思っちゃうと周りがみえなくなって……それで、先輩の発言を奪...
2016-03-07T04:54:20Z
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14歳の世渡り術ブログ 「好きなものを好きという勇気」更新しました
http://mag.kawade.co.jp/yowatari14/2016/02/post_296.html
<p> シリーズ最新刊『マンガがあるじゃないか』ただいま好評発売中です。今回は29名の方に「私を作ったこの一冊」について、熱く語っていただきました。みなさんの中にもすでに「この一冊」をお持ちの方もいるかもしれませんね。</p>
<p>編集者の仕事は、自分の好きなものの良さを人に伝える仕事だと思っています。それは作家さんご本人にだったり、会社のえらい人にだったり、読者のみなさんに向けてだったりしますが、一人でも多くの人にその内容に興味を持ってもらうため、日々、言葉を探しています。</p>
<p>けれど、14歳くらいの頃を思い返すと、自分の好きなものについて語ることが苦手でした。芸能人や流行りの歌を、たいして興味がなくても周りの友達が好きだからという理由で好きなふりをしていました。好きな異性を聞かれたときも本当のことはもちろん言わず、とりあえずクラスで無難な感じの男子の名前を挙げていました。<br />
本当に好きな人(当時、20歳くらい年上の塾の先生と、少女まんがの『風光る』(渡辺多恵子さん作・小学館)に出てくる沖田総司と、宝塚のある男役さんが大好きでした!)は、ごく仲の良い友達にしか言いませんでした。</p>
<p>「好き」というのは、価値観そのものです。<br />
いまはネットでちょっと調べれば同志もアンチも簡単に見つけられますが、ちゃんと自分の顔を見せて何かを「好き」だと表明するのはやっぱり勇気のいることだと思います。<br />
それがメジャーなものであれ、マイナーなものであれ、「好きなもの」が自身のイメージを作ってしまうから。<br />
でもだからこそ、人の好きなものの話を聞くのは楽しいのでしょう。<br />
好きな小説、好きな映画、好きな音楽、好きな教科、好きなスポーツ、好きなファッション……たくさんの「好き」が、その人を作っています。<br />
誰かを好きになると、相手の好きなものが気になります。彼氏(彼女)の好きなものは、自分も全部好きになる……とも限らなくて、趣味が合わずに100年の恋が冷めることもあります(相手も、この良さがわからないなんて! と思ったと思いますが)。</p>
<p>もし、毎日がつまらないな、大変だな、と思った時は、自分の好きなもののことを考えてください。自分がどこに惹かれるのか、考察する時間はとても楽しいものです。そして、自分の価値観を知ることができます。</p>
<p>自分が何を好きかわからない?<br />
そんな時こそ『マンガがあるじゃないか』。多種多様な推薦者たちが、自信を持ってとっておきの「好き」を教えてくれます。</p>
<p>(編集部 T垣)<br />
</p>
2016-02-19T04:39:52Z
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枕女王 | 新堂冬樹 「樹里亜 6」更新しました
http://mag.kawade.co.jp/makuraJoou/001518.html
午後五時――道玄坂の雑居ビルに足を踏み入れたのは、約二ヶ月ぶりだった。 『ギャ...
2016-02-10T08:11:02Z
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14歳の世渡り術ブログ 「わたしをつくったこの一冊」更新しました
http://mag.kawade.co.jp/yowatari14/2016/01/post_295.html
<p>『マンガがあるじゃないか』好評発売中です!<br />
サブタイトルが「わたしをつくったこの一冊」というわけで、誰にも依頼されていませんが、私からもぜひ一作品紹介させてください。<br />
はじめて読んだのは大学生のときでしたが、編集者として働く今、よく思い出すシーンがあるのです。</p>
<p>紹介したいのは、逢坂みえこさんの『ベル・エポック』。芸能雑誌の女性編集者(1巻の冒頭で独身のまま30歳の誕生日を迎えて落ち込むシーンがあります…)が主人公。彼女と彼女のまわりの人たちとの、お仕事マンガです。<br />
彼女はずっと携わっていた芸能雑誌から週刊の少年漫画誌(おそらく週刊少年ジャンプがモデル)に異動になり、そこでもいろいろあるわけなのですが……。<br />
今回紹介したいのは、その主人公の後輩の女性編集者・鳴門さん(入社2年目)と彼女の担当漫画家・小坂先生のエピソードです。<br />
次号の表紙を担当することになった小坂先生。これまでに何度も表紙は描いてきましたが、主人公がどアップで読者をにらみつけるような、ストレートでホットなもの(いわゆる少年漫画誌らしい)ではない表現をしたいと、色のトーンを落ち着かせたクールでカッコイイ表紙案を提案します。<br />
鳴門さんも「本屋さんでもコンビニでも目を引きます!カッコイイ!」と絶賛し、編集部に持ち帰ったのですが、副編集長に「ボツ。原点に帰れ、少年漫画の基本に忠実に」と言われてしまいます。</p>
<p>気を取り直して、新たな案を描いてもらおうと小坂先生のところへ行き、副編集長に言われたことを伝え、最後にこうつぶやきます。<br />
「あんなにいい絵なのに…しょうがないですよね 副編命令じゃ」と。</p>
<p>それに対して小坂先生が言ったセリフ。</p>
<p>「だったら僕は はなっから君と打ち合わせする必要なんかなかったわけだ」<br />
「僕の意見を副編に、副編の意見を僕に伝えるだけなら、君でなくともFAXと電話で充分だ」<br />
「編集部の方針として昔の絵の方がいいと言うなら、それでいいんだ。君自身が心から納得して、君自身の言葉でもって僕にそう言ってくれさえしたら、『副編がこう言ったから』じゃなく『私もそう思うから』と言ってくれたら、僕は君ともう一度打ち合わせして、すぐ新しい絵を考えただろう」</p>
<p>自分の思いや考えをもって、相手と向き合うことの大切さが描かれているように思います。</p>
<p>このあと、表紙の絵がどうなったのかはぜひ『ベル・エポック』で!!</p>
<p>編集部H</p>
2016-01-29T12:41:30Z
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14歳の世渡り術ブログ 「『マンガがあるじゃないか』刊行しました」更新しました
http://mag.kawade.co.jp/yowatari14/2016/01/post_294.html
<p><img alt="9784309617008.jpg" src="http://mag.kawade.co.jp/yowatari14/9784309617008.jpg" width="216" height="317" /></p>
<p>『マンガがあるじゃないか――わたしをつくったこの一冊』刊行です。様々な分野で活躍する方々29人が、「いちばんオススメの一冊」を紹介します。<br />
いろんなマンガを読みたいけれど、何を読もうかなと悩んでいる方に必読、決してハズレなしの名作・傑作ばかりです。</p>
<p>編集しながら、執筆者の方々の文章を読んでから読んだことのなかったマンガを書店で買い求めて、ものすごく感動した作品もあり、若いうちに読んでおけばよかったなと思う作品もたくさんありました。<br />
これからマンガをたくさん読もうという人も、いろいろ読んだけどあらためてまた何か探そうという人も、ぜひ手にとっていただきたい一冊です。</p>
<p>なお、本書収録の執筆者と、紹介しているマンガ作品名はコチラです。</p>
<p>Ⅰ<br />
木皿泉――『白エリと青エリ』(関根美有)<br />
光浦靖子――『エースをねらえ!』(山本鈴美香)<br />
ヤマザキマリ――『河童の三平』(水木しげる)<br />
坂東巳之助――『HUNTER×HUNTER』(冨樫義博)<br />
みなもと太郎――『007』シリーズ(さいとうたかを/イアン・フレミング)<br />
吉川浩満――『ダンドリくん』(泉昌之)<br />
荻原規子――『動物のお医者さん』(佐々木倫子)<br />
辛酸なめ子――『埼玉県のひみつ』(学研まんが)<br />
オカリナ(おかずクラブ)――『赤ちゃんと僕』(羅川真里茂)<br />
中野京子――『火の鳥4 鳳凰編』(手塚治虫)</p>
<p>Ⅱ<br />
中条省平――『自虐の詩』(業田良家)<br />
佐渡島庸平――『風雲児たち』(みなもと太郎)<br />
香山リカ――『ロスト ハウス』(大島弓子)<br />
春風亭一之輔――『アドルフに告ぐ』(手塚治虫)<br />
サンキュータツオ――『日出処の天子』(山岸凉子)<br />
ヨシダナギ――『ちびまる子ちゃん』(さくらももこ)<br />
細谷佳正――『うしおととら』(藤田和日郎)<br />
長尾謙一郎――『ギャグゲリラ』(赤塚不二夫)<br />
佐藤克文――『釣りキチ三平』(矢口高雄)<br />
宮田俊哉(Kis-My-Ft2)――『とらドラ!』(竹宮ゆゆこ/絶叫/ヤス)</p>
<p>Ⅲ<br />
永江朗――『寺島町奇譚』(滝田ゆう)<br />
高野秀行――『プロゴルファー猿』(藤子不二雄A)<br />
水島裕――『人間交差点 Human Scramble』(矢島正雄/弘兼憲史)<br />
西智子――『三十三間堂外伝』(平田弘史)<br />
飲茶――『グラップラー刃牙』(板垣恵介)<br />
大橋智之――『のび太の恐竜』(藤子・F・不二雄)<br />
奥平邦彦――『銀の匙 Silver Spoon』(荒川弘)<br />
蒼井ブルー――『花男』松本大洋<br />
宇野常寛――『幕張』木多康昭</p>
<p>いろんなマンガを読むきかっけになればと思います。</p>
<p>(編集T)</p>
2016-01-25T08:11:32Z
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枕女王 | 新堂冬樹 「未瑠 6」更新しました
http://mag.kawade.co.jp/makuraJoou/001511.html
玄関に佇んだ未瑠は、壁にかかった姿見の前に立った。 いつもより入念に施された...
2016-01-14T06:49:39Z
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枕女王 | 新堂冬樹 「樹里亜 5」更新しました
http://mag.kawade.co.jp/makuraJoou/001507.html
壁に蔦が絡まる洋館を改築したその店は、中目黒の閑静な住宅街にあった。 イタリ...
2015-12-11T15:49:42Z
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14歳の世渡り術ブログ 「UFOと宇宙」更新しました
http://mag.kawade.co.jp/yowatari14/2015/11/ufo.html
<p> 私は小学生の頃、UFOを見たことがあります。<br />
家から直線距離で800mほど離れたところには、大塚・歳勝土遺跡という遺跡がありました。ちょうど私が生まれる数年前の発掘調査で存在が明らかになり、調査が進められていた頃のことです。<br />
6月の雨上がりの夕方、雨戸を閉めようと自宅2階のベランダに出て、遺跡の方向を見ると、その上あたりに紫色の丸い光の固まりが4、5個、目に飛び込んできました。野球場のナイター照明のような明るさで、洗濯機のうずのように上下に揺れながら回っているように見えました。何秒ほどか記憶にないのですが、しばらく見ていても一向にそれが何だか分からず、急に怖くなって雨戸を閉めてしまいました。しかし一瞬考えて、「あれがUFOだったら絶対このまま見過ごすとエラいことになるかも!」と、恐る恐る戸を開けて見ると、何ごともなかったように紫色の光は消えていたのです。</p>
<p> 気のせい? 妄想? ……あれは何だったのでしょう。 "遺跡の上にはUFOが現れやすい" という噂を仕入れてからは(あくまで噂)信憑性が高い! などと思い、今の仕事に就いてから何人かの天文学の先生にこっそり聞いてみました。「子どもの頃、こんなUFOを見たことがあるのですが…」と。</p>
<p> 一人の先生は「それはあり得ませんね」とバッサリキッパリ。でももう一人の先生は少しマジメな面持ちでこう仰ったのです。「天文学者は夜空を見ることが仕事。何十年も星空を見上げ続けています。その月日のなかで、誰もが1度はそれが流れ星なのか、飛行機や人工衛星なのか、説明がつかないものに出会っているでしょう。もちろん、口には出さないよ。それは "未確認飛行物体(UFO)" で間違いはない。だって確認できなかったんだからね」と。仕事柄、本当なら憚られるようなことを口にして下さったことで、分からないものに向き合い続ける、科学者という職業に深い興味を抱きました。</p>
<p>____</p>
<p> 本書は、世界をリードする宇宙物理学者・佐藤勝彦先生が138億年前の宇宙の誕生から未来まで、人間がいま分かっていることの全てをやさしく紹介した1冊です。<br />
「"宇宙の果て”には何があるんだろう?」「宇宙はいつ生まれて、いつ死ぬの?」「"宇宙” って1つじゃないの?」……考えるほどに頭がこんがらがるような、でも不思議と心はひっそり静まり返るような、宇宙についての素朴な問いの数々。学校の先生やお父さん、お母さんに聞いてもなかなか答えを貰いにくい事柄だけど、そのままにしておいたらもったいない。全部を理解するのは難しくとも、第一線の科学者・研究者の人たちが、何に夢中になっているのかに触れるだけでも、大きく世界は広がるはずです。<br />
まだまだ分からないことばかりだから、興味を持ったらぜひこの世界に飛び込んでみてください。 </p>
<p><img alt="uchuron.jpg" src="http://mag.kawade.co.jp/yowatari14/uchuron.jpg" width="214" height="320" /></p>
<p>『14歳からの宇宙論』(佐藤勝彦 著/ 益田ミリ マンガ)</p>
2015-11-08T08:58:53Z