宮城 道雄 (ミヤギ ミチオ)
1894年、兵庫県神戸市生まれ。作曲家・箏曲家。1902年、失明し、筝、地唄の道に入る。14歳にして、処女作「水の変態」を作曲。以後「新日本音楽」を旗印に、意欲作を次々に発表。器楽曲、交声曲、童曲など幅広い作曲活動を行なう。1929年発表の「春の海」は、世界的評価を得、広く親しまれている。また、〈十七絃〉〈八十絃〉などの新楽器を開発、東京音楽学校教授、東京芸術大学講師として後進の育成に励み、日本音楽の発展に多大な貢献を果たした。1948年、芸術院会員、50年には第1回放送文化賞を受賞。また、鋭敏な感覚による特異な随筆の書き手として『雨の念仏』『垣隣り』等を発表した。著作集に内田百閒監修による『宮城道雄全集』の他、『定本宮城道雄全集』がある。