Introduction
序文
はじめに
的外れな情報であふれ返る世界にあっては、明確さは力だ。理屈の上では、誰もが人類の将来についての議論に参加できるが、明確なビジョンを維持するのはとても難しい。議論が行なわれていることや、カギを握る問題が何であるかに、私たちは気づきさえしないことも多い。物事をじっくり吟味してみるだけの余裕がない人が何十億もいる。仕事や子育て、老親の介護といった、もっと差し迫った課題を抱えているからだ。あいにく、歴史は目こぼししてくれない。もし、子供たちに食事や衣服を与えるのに精一杯なあなたを抜きにして人類の将来が決まったとしても、その決定がもたらす結果をあなたも子供たちも免れることはできない。これはなんとも不公平だが、そもそも歴史は公平なものではないのだ。…
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「私は、ハラリさんが書いたものすべての大ファンであり、この最新作も例外ではない。」
ビル・ゲイツ(www.gatesnotes.com より)
「物語によって作られてきた人間の生きる意味を繊細に問い直し、AIにハックされつつある人間の処方箋を大胆に描く。」
山極壽一(京都大学総長)
「過去の智者から未来の預言者になった若き巨匠は、今あるがままの現実世界の人類をどのように理解し行動するのか、その力強い指針を示唆してくれる。」
本村凌二(東京大学名誉教授)
「現代を読み解くための最良の書。一歩上を目指すビジネスパーソンの必読書。国際水準の教養はこの本に凝縮されている。」
佐藤優(作家・元外務省主任分析官)
「これは『新たな歴史書』ではない。今の時代に『必要な歴史書』だ。」
海部陽介(国立科学博物館人類研究部人類史研究グループ長・「3万年前の航海 徹底再現プロジェクト」代表)
「史上最大の転換期を迎える人類への警告。これは私達一人一人の今日の生き方を問う書である。」
佐藤康博(みずほフィナンシャルグループ取締役会長)
「情報の海の中で正気を保つためには、人類がどこから来てどこへ行くのかの、方向感覚が必要だ。ハラリ氏が与えてくれるのは、情報を超え、情報の全体を包み込むこの方向感覚だ。」
橋爪大三郎(社会学者、『日本経済新聞』2020年2月1日)
「ハラリの著作はいずれも、バラバラの事実や知見を大きな絵として組み上げる力業を見せてくれる。人類の歴史を大きなパノラマとして描く『サピエンス全史』もいい。何百もの本や論文を読まなければ目にできない知の数々をまとめて浴びることができる『ホモ・デウス』もいい。21 のトピックごとに読める『21 Lessons』もいい。この三部作は、あなたの歴史と現代の見方をさまざまにアップデートしてくれるはずである。」
山本貴光(文筆家・ゲーム作家)
News / Media
ニュース・メディア掲載
特別寄稿【ユヴァル・ノア・ハラリを読む】
- 2020.01.15
- 貨幣の未来――ハラリ・MMT・仮想通貨/井上智洋
- 2020.01.14
- ハラリの「虚構」概念をめぐって ―─ヘーゲルとガブリエルを参照しつつ/瀧澤弘和
- 2020.01.08
- 混沌とした現代を理解するための壮大な仕掛け ――人類進化学者が考えるハラリ三部作の価値/海部陽介
- 2019.12.24
- 未来の選択肢を増やす歴史のレッスン――まだ読んでいない人のためのユヴァル・ノア・ハラリ入門/山本貴光
- 2019.12.20
- 「物語」に背を向けるハラリ――『21 Lessons』の読みどころ/斎藤哲也
特別公開【訳者あとがき】
- 2019.12.18
- 『21 Lessons――21世紀の人類のための21の思考』訳者あとがき/柴田裕之