「池澤夏樹=個人編集 日本文学全集」の第14回配本『谷崎潤一郎』発売
2016.02.29
「池澤夏樹=個人編集 日本文学全集」の第14回配本『谷崎潤一郎』発売になりました。
あまりに多才で多面的なこの作家の全容はとても一巻には収まらない。それならば最も物語性に富んだものを。(池澤夏樹)
室町時代の瀬戸内海、宝物をめぐって海賊や遊女、幻術使いたちが縦横無尽に躍動する幻の長篇エンタテインメント活劇「乱菊物語」。「妹背山婦女庭訓」「義経千本桜」「葛の葉」などの浄瑠璃や和歌と、母恋いを巧みに織り交ぜて綴る吉野探訪記「吉野葛」。女性への思慕を夢幻能の構図を用いて描く「蘆刈」。王朝文学に材を取った奇譚「小野篁妹に恋する事」、異国情緒に彩られる「西湖の月」、エッセイ「厠のいろいろ」を収録。巨人が紡いだ豊饒幻妖な物語たち。
*収録作品
乱菊物語
吉野葛
蘆刈
小野篁妹に恋する事
西湖の月
厠のいろいろ
解説=池澤夏樹
年譜=千葉俊二
月報=桐野夏生・皆川博子
帯装画=会田誠
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中村圭子/大野らふ編著『谷崎潤一郎文学の着物を見る(仮題)』(らんぷの本)