「池澤夏樹=個人編集 日本文学全集」の第17回配本『須賀敦子』発売
2016.05.12
「池澤夏樹=個人編集 日本文学全集」の第15回配本『須賀敦子』発売になりました。
我々は海外の書を読むだけでなく、海外で暮らすところから生まれる文学を得た。それがなぜかく も豊饒な作品に結実したのか。 ――池澤夏樹
六〇年代ミラノ・コルシア書店に集う、理想の共同体を夢見 る人々の情景を温かい眼差しで描いた『コルシア書店の仲 間たち』と、珠玉の各作品集から、「遠い霧の匂い」「ガッティ の背中」「マリ・ルイーズ Marie Louise 」「カティアが歩い た道」「オリエント・エクスプレス」「雨のなかを走る男たち」 「スカッパ・ナポリ」など。また須賀が魅せられたマルグリッ ト・ユルスナール、ナタリア・ギンズブルグ、ウンベルト・サ バの三人をめぐるエッセーと訳詩を厳選。豊かな教養に裏 打ちされ、温かくも静謐な筆致で描いた傑作集。
*収録作品
・『コルシア書店の仲間たち』全収録。
・『ミラノ 霧の風景』から「遠い霧の匂い」「ガッティの背中」「さくらんぼと運河とブリアンツァ」「きらめく海のトリエステ」
・「旅のあいまに」(『須賀敦子全集 第一巻』から「マリ・ルイーズ」「ヴァレリー」「インセン」「L夫人」「ある日、会って……」
・『ヴェネティアの宿』より「カティアが歩いた道」「オリエント・エクスプレス」
・『トリエステの坂道』より「雨のなかを走る男たち」「ふるえる手」「トリエステの坂道」
・『時のかけらたち』より「スカッパ・ナポリ」「ガールの水道橋」など。他にマルグリット・ユルスナール、ナタリア・ギンズブルグ、ウンベルト・
サバの三人をめぐるエッセーと訳詩を厳選収録。
解説=池澤夏樹
月報=:長野まゆみ・福岡伸一
帯装画=村橋貴博
☆★☆★☆弊社関連書☆★☆★☆
須賀敦子『須賀敦子全集』1〜8(河出文庫)
須賀敦子 酒井駒子絵『こうちゃん』
須賀敦子/中山エツコ/ジョルジョ・アミトラーノ他『須賀敦子 静かなる魂の旅』
須賀敦子『ユルスナールの靴』(河出文庫)
須賀敦子『霧のむこうに住みたい』(河出文庫)
須賀敦子『塩一トンの読書』(河出文庫)
イタロ・カルヴィーノ 須賀敦子訳『なぜ古典を読むのか』(河出文庫)
エルサ・モランテ 中山エツコ訳/ナタリア・ギンズブルグ 須賀敦子訳『アルトゥーロの島/モンテ・フェルモの丘の家』(池澤夏樹=個人編集 世界文学全集)
大竹昭子『須賀敦子のヴェネツィア』
大竹昭子『須賀敦子のトリエステと記憶の町』
稲葉由紀子 稲葉宏爾写真『須賀敦子のフランス』
文藝別冊「須賀敦子ふたたび」