単行本 植民人喰い条約 ひょうすべの国

ひょうすべの国

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内容紹介

ひょうすべに支配され、暴力と抑圧が加速する世界で、詩歌は生き延びることができるのか……腐敗した現代社会に亀裂を穿つ、笙野頼子の新たなる地平!

【内容紹介】
暴走する現代社会と市場経済の行きつく地獄を、知っていた文学
世紀を超えて警告する作家・笙野頼子の「放送禁止」条項、ついに刊行!!

TPP反対を叫んだ小説の刊行が、皮肉にもその批准を論ずる臨時国会の最中!
「病人殺すな赤ちゃん消すな田畑無くすな奴隷になるな」「TPP通れば人喰い通る」「TPP流せ憲法戻せ」。IMFは、地球600社世界企業は、殺す気か? 人類を? 「こども、いのち、くすり、ことば、すべて人喰いのえじき」。
この瀬戸際も国民の多くが自国の危機を知らない! 壁が? 柱が? いやもう国がなくなるんだ、それが大本営様の「ペンのお力」! 腑抜け報道と隠蔽放送の罠を抜けて伝われ! 今、想像力が闇を超える!

          *     *     *

現実の「人喰いの国」日本を、文学的想像力が転覆する。
時代の幻視者にして予言者の語りの魔術に戦慄する。
――安藤礼二(文芸批評)

読中読後の怖気をぜひ心身に棲みつかせて欲しい。
知らない感じない興味ない覚えてない、
それが彼ら(ひょうすべ)を肥え太らす好餌となる。
――小山田浩子(作家)

この国で女であることは地獄を生きることなのだと思う。
だから、作家と対話するように読んだ。
命、取り返すために。
――北原みのり(作家)

私たち奴隷が「奴隷かも」と気付くための
ラストチャンスですよ。
――武田砂鉄(ライター)

ディストピアなんて、ただの現実のことだ。
私もウラミズモに移民申請したい。今すぐ。
――松田青子(作家)

【あらすじ】
「NPOひょうげんがすべて(ひょうすべ)」と「知と感性の野党労働者党(知感野郎)」が政権を握った国・にっほん。そこでは人殺しの〈自由〉、弱者を殴る〈平等〉、餓死と痴漢強姦の偏りなき〈博愛〉がまかり通っていた――。
千葉県S倉市に住む埴輪詩歌は、「指導教授」でもある最愛の祖母・豊子をひょうすべに殺される。母が営む花屋は世界企業に潰され、父は「少女遊郭」に入り浸り死んだ。やむなく詩歌は少女遊郭の「ヤリテ」見習いに入るがたちまち馘、そこで出会った夫も、人喰いの餌食に。時は流れ、権力者からの求愛、世界を揺るがす手紙がもたらされたのだが……詩歌の〈生〉とは何であったのか!? 地に堕ちた自由と民主主義を問い直す、予言的物語。

目次・収録作品

【目次】
植民人喰い条約 ひょうすべの国
 ご挨拶
 1 こんにちは、これが、ひょうすべ、です
   ――TPP批准後、その施政方針のための記者会見
 2 ひょうすべの約束
 3 おばあちゃんのシラバス
 4 人喰いの国
 5 埴輪家の遺産
 6ひょうすべの菓子
 7 ひょうすべの嫁
 後書き
姫と戦争と「庭の雀」

著者紹介

笙野 頼子 (ショウノ ヨリコ)

1956年生まれ。81年「極楽」で群像新人賞を受賞。「なにもしてない」で野間文芸新人賞、「二百回忌」で三島賞、「タイムスリップ・コンビナート」で芥川賞、「幽界森娘異聞」で泉鏡花賞、「金毘羅」で伊藤整文学賞を受賞。

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