単行本 灰の劇場

灰の劇場

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関連情報

内容紹介

「私は確かにその二人を知っていた。もっとも、私はその二人の顔も名前も知らない。」恩田陸の新境地となる、“事実に基づく物語”。

26年の時を超え、恩田陸、デビュー当時からの「宿題」が、ついに長編小説として刊行!
*ファン待望の総特集「文藝別冊 恩田陸 白の劇場」、同時刊行。

【内容紹介】
大学の同級生の二人の女性は一緒に住み、そして、一緒に飛び降りた――。
いま、「三面記事」から「物語」がはじまる。
きっかけは「私」が小説家としてデビューした頃に遡る。それは、ごくごく短い記事だった。
一緒に暮らしていた女性二人が橋から飛び降りて、自殺をしたというものである。
様々な「なぜ」が「私」の脳裏を駆け巡る。しかし当時、「私」は記事を切り取っておかなかった。そしてその記事は、「私」の中でずっと「棘」として刺さったままとなっていた。
ある日「私」は、担当編集者から一枚のプリントを渡される。「見つかりました」――彼が差し出してきたのは、一九九四年九月二十五日(朝刊)の新聞記事のコピー。ずっと記憶の中にだけあった記事……記号の二人。
次第に「私の日常」は、二人の女性の「人生」に侵食されていく。
新たなる恩田陸ワールド、開幕!

【全国書店員からの驚きと称賛の声、続々!】
■中村美穂様(喜久屋書店 豊岡店)
二十年以上前の心中事件をモデルに、小説『灰の劇場』を書いた作家。
描かれた二人の中年女性。
物語の中で混じり合う作家の「現実」と二人の女性の「虚構」。
なぜ? どうして? なにかがおかしい……?
結末まで一歩も動かず、ただ物語の行方を見守ることしかできない、圧倒的衝撃作!

■内田俊明様(株式会社八重洲ブックセンター 営業部)
文句なし、恩田さんのダントツ最高傑作だと思います。
アイスクリームを食べながら読もうと思ったら、夢中で読んで、アイスクリームを忘れてしまい、すっかり溶けてしまっていました。それくらい凄い作品でした。
女性の生きづらさを描いているように見えて、いや実際描いているのですが、それよりももっと遠い深いところに心が連れて行かれたような、そんな気持ちになる作品でした。

■瀬利典子様(明文堂書店 金沢野々市店)
リアルと人間の深みに引き込まれていく。
事実を重ね、物語として終わるこの感覚は、くせになる。

■髙野典子様(八重洲ブックセンター 宇都宮パセオ店)
これは私の話ではないだろうか?
読んでいる間ずっと、そんな気にさせられていた。それこそ灰色の空気にのみ込まれるように、TとMが私のゆきつく先ではないのかという棘が刺さって抜けないのだ。

■ 田中佳歩様(三省堂書店 名古屋本店)
今一番、あなたはどう思った? って誰かと話したい小説です。
凄惨な殺人事件が起こるわけでも、ホラー要素があるわけでもないのに、
ズンと重い怖さがあったような気がします。

著者紹介

恩田 陸 (オンダ リク)

1964年、宮城県生まれ。92年『六番目の小夜子』でデビュー。2005年『夜のピクニック』で吉川英治文学新人賞および第2回本屋大賞、17年『蜜蜂と遠雷』で直木三十五賞、本屋大賞を受賞。著書多数。

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読者の声

がらくたどん さん/女性
二十年も前に目にした壮年女性二人の心中事件の小さな記事が忘れられず、ついに物語として紡ぎ始める作家の物語。作家によって紡ぎだされる二人の女性の道行の物語。二つの物語の間に横たわる、物語に生身の人間をあてがい演劇に仕立てようとする作劇の物語。物語を語る者の現実と、語られる虚構が入れ子のように組み合わさり、いつのまにやら境目がなくなって底の見えない物語へと融合してしまう。『中庭の出来事』以来ずっと待っていた読書体験。読むうちに自分も物語の中に書き込まれてしまうような甘美な恐ろしさに心拍数が上がる。MとTがあの日訪れた橋の途中で私も彼女たちとすれ違ったのだ。

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