単行本 世阿弥最後の花

世阿弥最後の花

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内容紹介

世阿弥は、なぜ72歳で遠く佐渡へと流され、彼の地で何を見つけたのか? 室町の都を幽玄の美で瞠目させた天才が最晩年に到達した至高の舞と、そこに秘められた謎に迫る著者最高傑作!

「美は、花は……、十方世界を変えましょう――」
永享6年(1434)5月、室町の世を幽玄の美で瞠目させた一人の男が、流罪となった。 世阿弥元清、72歳。 なぜ、咎なくして遠く佐渡へと流されたのか? そして彼の地でどう生き、何を見つけたのか?

辻原登氏、激賞!
「物語と批評が〝幽玄〟の中で一つになる。世阿弥のみが実現し得た世界だが、藤沢周氏は、小説の機能を能う限り駆使して、その再創造に成功した。結末には、ギリシャ悲劇に匹敵するカタルシスが待っている。」

芥川賞作家がその身に「世阿弥」を憑依させて描く、波乱と奇跡の感動巨篇!

【内容紹介(詳細)】
これまで世阿弥については「晩年帰洛説」や「佐渡死亡説」などが語られてきた。
それら諸説を超え、<老世阿弥にとって、その芸の極致と真髄を研ぎ澄まし、「心の花」「まことの花」を咲かせるための「能者としての旅」となったのが、佐渡配流であった>と大胆に幻視したのが本作『世阿弥最後の花』。
息男の元雅を旅で亡くし、醍醐寺楽頭職を奪われ、世阿弥観世座が没落せんとする時、追い打ちをかけるように室町大樹 から言い渡された遠島。
失意と絶望の底にありながらも、「心の花」を咲かせ続けた世阿弥の真の想いとは?
佐渡配流後、村を干魃から救うため世阿弥が死を覚悟して臨んだ「雨乞立願能」、戦に巻き込まれて辿り着いた正法寺、父観阿弥の形見である鬼神面、ただ一度きりの命を懸けた新作能「黒木」、そして、この世の万象一切の美を舞った「西行桜」……。
都からの供人である・観世座笛方六左衛門。海士の息子でありながら小鼓方で天性を見せ“世阿爺”と呼んでなつく少年・たつ丸。雑太本間家の侍から出家した了隠法師、万福寺住職の劫全和尚、逗留先となった正法寺住職峯舟禅師、村人、役人、女衆、童たち……さらには、たえず付き添いゆらめく息男・元雅の霊。
島の民との交流を通して「人間・世阿弥」の物語へと昇華させた本作。
剣道をはじめ身体性を描かせたら他の追随を一切許さぬ著者が、構想から6年、今回は、自らも能の舞いを学びながら書き切った壮大な文学にしてエンターテインメントの傑作!

著者紹介

藤沢 周 (フジサワ シュウ)

1959年生まれ。93年「ゾーンを左に曲がれ」で作家デビュー。著書に『ブエノスアイレス午前零時』(芥川賞)『心中抄』『キルリアン』『波羅蜜』『武曲』『武蔵無常』『世阿弥最後の花』など。

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読者の声

センセイ さん/61歳 男性
これほど世阿弥の息遣いが感じられる能楽-小説には初めて出会いました。

ああ、作者は明らかに能楽の心得があるなと直感しました。そして世阿弥の著作に関する深い理解と敬意が感じられました。

最晩年の世阿弥がどんな生涯を終えたのかは誰にもわかりません。だから創作(小説)のテーマとなることが多いのですが、世阿弥をシテに、亡き子元雅をワキに(あるいは「二人静」の両シテのように)物語が進んでゆく過程は見事な筆致で、いつまでも世阿弥に生きてほしいと思いました。

真っ先に「西行桜」を観てみたいと思いました。

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