単行本 ポータブル・フォークナー

ポータブル・フォークナー

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関連情報

内容紹介

世界文学巨匠の画期的小説選。作家が創出した伝説の地ヨクナパトーファの主要作品を作品内年代順に一つの壮大な物語のように構成しノーベル賞につなげた名作品集。豪華翻訳陣の新訳も魅力。

フォークナーをノーベル賞受賞に導いた奇跡の選集!
フォークナー・ルネサンス到来!


普通の小説を読むことはちょっとした小旅行に似ている。
読者は数日だけ自分の家を離れて他の地に行く。
大河小説を読むことは夏の数週間を避暑地で暮らすことになぞらえられるだろう。
しかしフォークナーを読むことはそのままヨクナパトーファ郡に移住することである。
広大な土地を案内され、多くの人びとに紹介され、有力な家系の先代や先々代の事績を聞き、近くの森を舞台にした伝説的な熊狩の話を聞き、この土地の没落と退廃についての嘆きを聞かされる。
満を持して移り住んでいただきたい。──池澤夏樹 (「世界文学全集Ⅰ-09」月報より)

【特色】
●類い稀な小説選集
多くの作品から架空の地ヨクナパトーファをめぐる物語を中心に抽出。短篇7篇、長篇の一部を独立させた作品12篇、および本書のために書きおろされた『怒りと響き』続篇ともいえる1篇から成る。

●一冊まるごとが壮大な年代記
収録作は作品内の年代順に並べられ、一つの長大な物語としても読める。「ミシシッピ州ヨクナパトーファ郡」の様々な出来事が1800年代から1960年代まで150年以上にわたって明かされる。

●圧倒的な翻訳陣による唯一無二の新訳
翻訳界の巨匠・柴田元幸、二人の芥川賞作家・池澤夏樹と小野正嗣、そしてフォークナー研究の俊英・桐山大介の4氏による新訳。

●巻末解説は最新最強のフォークナー・ガイド
なぜ今フォークナーか。全収録作を一つひとつていねいに読み解き、最新研究をもとに今この時代にフォークナーを読む意味を熱く語る最高のガイド。

●フォークナーは難解? 否!!
訳者の一人、柴田元幸氏はあとがきで、「フォークナーにもう一冊、意外に敷居が低く奥は深い作品があることが発見されたかのよう」と述べる。そしてリーダブルな本書を通読すれば、長篇代表作も面白く読み通せること確実!


世界文学の巨人が創り上げた伝説の地の全貌がついに明かされる──
■収録作品一覧(収録順)

正義 柴田元幸訳
郡庁舎(市の名前)(『尼僧への鎮魂歌』より) 柴田元幸訳
赤い葉たち 柴田元幸訳 
昔あった話 (『行け、モーセ』より) 柴田元幸訳 
襲撃 (『征服されざる人びと』より) 小野正嗣訳
ウォッシュ 小野正嗣訳
バーベナの香り (『征服されざる人びと』より) 小野正嗣訳
熊 (『行け、モーセ』より) 柴田元幸訳
まだら馬 (『村』より) 小野正嗣訳 
ザット・イヴニング・サン 桐山大介訳
アド・アストラ 桐山大介訳 
エミリに薔薇を 桐山大介訳 
ディルシー (『響きと怒り』より) 桐山大介訳 
オールド・マン (『野生の棕櫚』より) 池澤夏樹訳 
死の曲芸飛行 柴田元幸訳 
アンクル・バドと三人のマダム(『サンクチュアリ』より) 柴田元幸訳 
パーシー・グリム (『八月の光』より) 柴田元幸訳 
デルタの秋 (『行け、モーセ』より) 柴田元幸訳
監獄(まだ完全に放棄されたわけではない──)(『尼僧への鎮魂歌』より) 小野正嗣訳
付録──コンプソン一族 桐山大介訳 
ノーベル文学賞受賞スピーチ 池澤夏樹訳 

著者紹介

ウィリアム・フォークナー (フォークナー,W)

1897年アメリカ生まれ。南部の架空の町を舞台にした作品を多く生み出す。著書に『八月の光』『響きと怒り』『アブサロム、アブサロム!』など多数。1950年ノーベル文学賞受賞。1962年没。

マルカム・カウリー (カウリー,マルカム)

1898~1989。 アメリカの詩人、批評家。著書に『ロスト・ジェネレーション』『八十路から眺めれば』など。「ニュー・リパブリック」誌の編集を長く手がけ20世紀アメリカ論壇に多大な影響を及ぼした。

池澤 夏樹 (イケザワ ナツキ)

1945年北海道生まれ。作家・詩人。著書に『スティル・ライフ』(芥川賞)、『マシアス・ギリの失脚』『花を運ぶ妹』『静かな大地』『ワカタケル』など。訳書に『古事記』『カヴァフィス全詩』など。

小野 正嗣 (オノ マサツグ)

1970年大分県生まれ。作家、早稲田大学教授。著書に『にぎやかな湾に背負われた船』(三島由紀夫賞)、『九年前の祈り』(芥川賞)など。訳書にM・ンディアイ『三人の逞しい女』など。

桐山 大介 (キリヤマ ダイスケ)

1983年神奈川県生まれ。アメリカ文学研究者、学習院大学准教授。専門はフォークナー、R・エリスンなどアメリカモダニズム小説。共訳書にD・ダムロッシュ『世界文学とは何か?』。

柴田 元幸 (シバタ モトユキ)

1954年東京都生まれ。翻訳家、東京大学名誉教授。P・オースター、S・ミルハウザーをはじめ現代アメリカ小説の翻訳多数。著書に、『生半(半=旧字)可な學者』(講談社エッセイ賞)など。

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読者の声

とん さん/54歳 男性
2015年に発表された「創業130周年記念出版刊行予定リスト」で刊行の企画を知って以来ずっと待っていました。半分諦めていましたが本書を手に取ることができることがただただ嬉しいです。

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