単行本 中国の恐るべき監視体制 独裁政治の未来

中国の恐るべき監視体制

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内容紹介

近年ますます強まる習近平政権による民主主義の抑圧と監視が、国家安定の目論見の中でいかに行われてきたかを、緻密な取材と秘密文書などの徹底した分析で解き明かす貴重なレポート。

経済失速、頻発する無差別殺人、香港民主派弾圧……
中国で今、何が起こっているのか? その背景にあるもの。



【目次】

はじめに
中国における国家監視の研究/弾圧と独裁政権の存続/独裁国家における監視/監視の組織化/レーニン主義の監視体制/中国の特色を生かした監視/監視体制と中国の謎/目的と要旨

第1章 中国監視体制の発展
毛沢東主義時代の監視体制/1980年代における監視体制の構築/天安門事件後の監視体制/習近平時代

第2章 命令・統制・連携
委員会・領導小組・会議/中央政法委員会

第3章 組織的な監視
国内安全保衛部隊/警察署/国家安全部

第4章 スパイと情報提供者
スパイ(特情)/法執行機関の目と耳(耳目)/情報提供者(信息員)/情報提供者ネットワークの規模と生産性

第5章 大規模監視プログラム
重点人口/重点人員プログラム/大規模監視の範囲/監視戦術

第6章 「戦場陣地」を統制する
商業施設における戦場統制/チベット仏教僧院の監視/大学構内の監視/サイバー空間という戦場

第7章 進化する監視
党の金盾/スカイネット/党に必要なのはシャープアイズ/社会信用システム

おわりに
中国監視体制固有の特徴/中国監視体制の評価/監視体制と中国共産党支配の未来

謝辞/訳者あとがき/補遺―情報提供者と監視対象者/原注/索引



著者
ミンシン・ペイ  Minxin Pei

アメリカのカリフォルニア州にあるクレアモント・マッケナ大学教授。中国の近代的発展と国家統治が専門。外交・国際政治専門雑誌「フォーリン・アフェアーズ」日本版、「ニューズウィーク」日本版、「東洋経済オンライン」、日本経済新聞、朝日新聞などで、中国の国家体制関連をテーマにした寄稿文が読める。邦訳書は本書以外にないが、この分野の著名な政治学者。とくに中国の政治経済体制に関する批判的な分析や、中国共産党による独裁政権の持続可能性についての議論で広く知られている。

訳者
布施亜希子(ふせ あきこ)

神奈川県横浜市生まれ。英日ノンフィクション翻訳を中心に活動。『スタンフォード・ソーシャルイノベーション・レビュー』の翻訳に携わる。訳書に、『クリティカル・シンキングができる子に育つ 3つの視点と13のレッスン』がある。

著者紹介

ミンシン・ペイ (ペイ,ミンシン)

上海生まれ。上海外国語大学を卒業後、ハーヴァード大学で博士号取得。アメリカのクレアモント・マッケンナ大学行政学教授を経て、同大学クック国際戦略研究所所長。専門は中国情勢、比較政治学など。

布施 亜希子 (フセ アキコ)

神奈川県出身。翻訳家。雑誌記事の翻訳を中心に活動。訳書に、『クリティカル・シンキングができる子に育つ3つの視点と13のレッスン』がある。

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