単行本 非美学 ジル・ドゥルーズの言葉と物

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内容紹介

ドゥルーズにとって諸芸術はどんな意味を持つのか。美学を適用するための倫理を探りながら、日本批評の「否定神学批判」の射程距離をも探る。俊英による日本現代思想の新たな展開がここに!

◎千葉雅也氏絶賛!
博士論文をもとにした著作に、人々の価値観を根底から揺さぶろうとする気合いを込める――今や往年のあり方となりつつあるその禍々(まがまが)しいまでの熱意を、久しぶりに読んだ。芸術と哲学の距離。そして、ものごとの自律性を改めて肯定すること。何もかもをクリエイティブだと言って微笑むようなこの時代に、創造性とは何かをゼロから問い直す。

◎内容
非美学は、批評の条件についての哲学的思考である。
非美学は他者から〈眼を逸らす〉ことの意味を思考する試みである。
--
哲学を「概念の創造」として定義したドゥルーズにとって、芸術を通して概念を創造する批評とは何だったのか――
ドゥルーズに伏在する「言葉と物」の二元論から、今世紀の日本の批評を導いてきた「否定神学批判」の限界に迫る、
俊英による真の現代思想がここに!
--
他者から〈眼を逸らす〉ことの意味は、いかにして思考可能なのか?
われわれの現代思想はここから始まる!

目次・収録作品

◎もくじ

序論

第1章 能力 美学批判とその挫折
1–0 前期ドゥルーズの能力論
1–1 理性、批判、超越論性
1–2 共通感覚とその発生
1–3 共通感覚批判
1–4 美学=感性論(エステティック)の統合とイメージなき思考
1–5 想像力の役割とその両義性

第2章 イメージ 『シネマ』の批評的受容論
2–0 イマジネーションからイメージへ
2–1 ベルクソンのイメージ概念――物質=イメージ=知覚
2–2 運動と思考――映画的能力論(1)
2–3 運動イメージと時間イメージ――観客の視点から
2–4 デューリングの映像論
2–5 イメージか装置か
2–6 観客かエンジニアか
2–7 イメージと概念

第3章 体系 地層概念の地質学
3–0 「地層」と後期ドゥルーズ
3–1 なぜ地層を概念にするのか
3–2 地層のエレメント
3–3 動物になる前に――剝離する表現(1)
3–4 ドゥルーズとフーコーの言葉と物(1)
3–5 視聴覚的思考――映画的能力論(2)
3–6 「ましてやわれわれ自身が著者であるとき」――映画の思考と『シネマ』の思考
3–7 内在平面――哲学の構築主義(1)

第4章 言語 概念のプラグマティック
4–0 命題と言表、科学と哲学
4–1 オースティンの言語行為論――パフォーマティブから発語内行為へ
4–2 デュクロの言語行為論――法的人称性と発語内行為としての前提
4–3 指令語と間接話法――言表行為の集合的アレンジメントとは何か
4–4 指令語をパスワードに書き換える
4–5 概念――哲学の構築主義(2)
4–6 眼を逸らさなければ書けない――〈実現〉のパリノード

第5章 人称性 パフォーマティブ理性批判
5–0 二〇世紀哲学史
5–1 哲学的自我と直観
5–2 コルニベールによるイメージ論の読解
5–3 哲学的言表行為の三人称性
5–4 イメージと常識――〈持つ私〉と〈在る私〉
5–5 〈呼ぶ私〉へ
5–6 概念的人物――哲学の構築主義(3)

第6章 非美学
6–0 振り返り
6–1 ポスト構造主義と否定神学批判
6–2 東浩紀の線と面、あるいは言葉と物
6–3 非並行論――ひとは身体が何をなしうるか知らないことも知らない
6–4 ドゥルーズとフーコーの言葉と物(2)
6–5 家具としての二元論、あるいは「非意味的切断」再考
6–6 ドゥルーズとフーコーの言葉と物(3)
6–7 生存の非美学――剝離する表現(2)

著者紹介

福尾 匠 (フクオ タクミ)

1992年生まれ。哲学者、批評家。博士(学術)。著書に『非美学』、『眼がスクリーンになるとき』、『日記〈私家版〉』、共訳書にアンヌ・ソヴァニャルグ『ドゥルーズと芸術』がある。

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