単行本 音楽は絶望に寄り添う ショスタコーヴィチはなぜ人の心を救うのか

音楽は絶望に寄り添う

  • 音楽は絶望に寄り添う
  • 音楽は絶望に寄り添う
  • 音楽は絶望に寄り添う
  • 音楽は絶望に寄り添う
  • 音楽は絶望に寄り添う

オンライン書店で購入

  • amazon
  • Rakutenブックス
  • 紀伊国屋書店
  • honto
  • 7netshopping
  • HonyaClub
  • e-hon
  • HMV&BOOKS
  • 大垣書店

店頭在庫

  • 紀伊国屋書店
  • 有隣堂
  • 三省堂書店
  • 旭屋書店
  • TSUTAYA
  • 未来屋書店アシーネ

賞歴

  • 全国学校図書館協議会選定図書

内容紹介

スターリン体制下の抵抗と絶望のもと生まれた楽曲が、孤独に沈む人を癒し、回復へ導くのはなぜか? 自身も双極性障害に苦しむ音楽番組プロデューサーが音楽の普遍的な力を鮮やかに描く。

【頭木弘樹氏 推薦!!】

「“ケアの時代”と音楽の出会い。
 実体験からくる切実さに圧倒され、自分が音楽に救われたときを思い出したーー」


抑圧の中で生まれた楽曲が、孤独に沈む人を癒し、回復へみちびくのはなぜか?
自身も心の病を抱え、精神疾患をもつ母との葛藤を背負ったBBCの音楽番組プロデューサーが、ショスタコーヴィチの特番製作の過程で自らが回復していく体験を通し、音楽のもつ普遍的な力をゆるやかに紐解いていく。
ショスタコーヴィチを知る人へのインタビューに始まり、古今の哲学者、劇作家、神経科学者などによる知見、人を絶望から救う方法への鋭い考察までが綴られ、言語化しづらい「音楽の力」に具体的で精緻な言葉を与える希望の書。

目次・収録作品

訳者まえがき
序章

I
奇跡的に実現した『レニングラード交響曲』初演
ショスタコーヴィチは抵抗者だったのだろうか?
音楽が生む「私」から「われわれ」へという感覚
共感を感じる脳
スターリンによる「大粛清」
一夜にして凋落を招いた『マクベス夫人』
失地回復と芸術的誠実さを同時に成し遂げた『交響曲第5番』


音楽を聴くことは、その音楽と関係を結ぶことだ
四半世紀沈黙を続けた『交響曲第4番』の圧倒的な魅力
音楽の中で情熱は羽をのばす
敏感で気難しい母との葛藤
アリストテレスの「悲劇がもたらすカタルシス」
「あふれる悲しみが笑い、あふれる喜びが泣く」双極性障害の芸術的気質
なぜ悲しい物語は心の痛みを和らげるのか



悪戯っぽいユーモアあふれるショスタコーヴィチ
期待を裏切る『交響曲第9番』の真意
『交響曲第10番』に秘められた、スターリンへの痛烈なメッセージ
「凍結された悲しみ」が流れ出すまで
ショスタコーヴィチの音楽署名D-S-C-H
ネガティブ・ケイパビリティ『ミケランジェロ組曲』
『交響曲第8番』が呼んだ酷評と自己肯定感


「ムーミントロール」が教える見つめることの大切さ
溶岩をも凍らす母の言葉
ワーグナーが描いた究極の愛『トリスタンとイゾルデ』
ショスタコーヴィチ精神破綻す
自身のレクイエム『弦楽四重奏曲第8番』が魂を救う
DSCHが誘う人生回顧の旅
ベートーベンの音楽セラピー


規律のアポロ神と情熱のディオニュソス神の調和
ネアンデルタール人の「音楽言語」
自死願望からいかにして救われたか
音楽はうつの孤独の伴走者
ショスタコーヴィチの天才と、物語の重要性
「感情の相互作用」を生む脳の構造
心理療法と音楽療法
「それはあなたのせいじゃない」


広大なロシアは自我をくじく
芸術家は、現実が持つ意味に姿・形を与える
音楽がもたらす「帰属感」と「つながり」の感覚
たとえ引きこもっても、永遠に一人ということはない
もし音楽が私をこのような気持ちにさせるのなら、私はどうして耳を傾けるに値しない存在などであろうか?

訳者あとがき

著者紹介

こちらもおすすめ

読者の声

山本明日香 さん/39歳 女性
『音楽が持つ不思議な力』

訳者あとがきの
“音楽がこれほど大きな影響力を人々の心に与える事が出来るのか”という純粋な驚きがある。


の通り、私自身ピアノレッスナーを仕事としているだけに、あらためて、その音楽に携わっているという喜びと、一種の責任を感じました。

BBC音楽番組プロデューサーである著者自身が、双極性障害に苦しみながら、何故かショスタコービッチの音楽に強く惹かれてゆく。

それは、作曲者も、スターリンの独裁政治の強い圧力のもと、深刻な鬱状態にあり、その捌け口を巧妙な技法で曲の中に織り込んであり、その曲を聴く事で著者が深く、共感と心の平静さを取り戻していったからです。

現状、日本はコロナ禍の孤独に加え、経済的事情から、精神的不調者が急増しています。

メンタル系セラピスト要因の充実とともに、
音楽療法のもっと積極的取り入れも必要だと思いました。

この本の感想をおよせ下さい

本書をお読みになったご意見・ご感想などをお気軽にお寄せください。
投稿された内容は、弊社ホームページや新聞・雑誌広告などに掲載させていただくことがございます。

この本の感想を書く

こちらにお送り頂いたご質問やご要望などに関しましては、お返事することができません。あしからず、ご了承ください。 お問い合わせは、こちらへ

close閉じる