単行本 南無ロックンロール二十一部経

南無ロックンロール二十一部経

  • 南無ロックンロール二十一部経

『アラビアの夜の種族』『ベルカ、吠えないのか?』『聖家族』を超える
圧倒的スケール。構想執筆十年、デビュー十五周年記念作品。

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内容紹介

あのカルト教団事件と3.11後の世界との断絶。失われたものは何か? 浄土はあるか? 稀代の物語作家が破格のスケールで現代に問う、狂気の聖典。構想執筆10年。デビュー15周年記念作品。

著者刊行の辞

 真の意味での“震災”と“人災”の起きた1995年は、戦後最大のカタストロフィが日本を襲った年だったと思う。直視するには想像力が必要だった。しかし、たとえばオウム真理教側が持っていた「物語」と、事件を報道するメディア側の持つ「物語」は違いすぎた。亀裂を埋める想像力はほとんど見当たらなかった。2011年、カタストロフィは一気に規模をアップデートした。この時、僕は「物語に何ができるのか」の問いに対しては沈黙した。なぜならば、それは物語の形で差し出す以外にない答えだから。
 その物語が、これだ。

著者紹介

古川 日出男 (フルカワ ヒデオ)

1966年生まれ。著書に『アラビアの夜の種族』『女たち三百人の裏切りの書』『平家物語 犬王の巻』『おおきな森』『の、すべて』『紫式部本人による現代語訳「紫式部日記」 』、訳書に『平家物語』など。

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