単行本 呪文
- 単行本 46 / 248ページ
- ISBN:978-4-309-02397-7 / Cコード:0093
- 発売日:2015.09.14
- 定価:1,650円(本体1,500円)
- ×品切・重版未定
賞歴
- 読売、日経、毎日、産経
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内容紹介
著者紹介
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読者の声
- 司元 さん/56歳 男性
- 舞台はさびれゆく東京近郊の商店街。そこに街の活性化を引っ提げて一人の若きリーダーが現れる。商店への融資制度、クレーマーの撃退、さらには自警団の組織化と、彼の打つ手はことごとく成功する。町は徐々に活気を取り戻していく。一方従わないものへは狂気の仕打ちが待ち受けている。当初は懐疑的な目で見ていた街人、反対していた街人も、リーダーとその取り巻きが力を増すごとに懐柔され、はたまた仕打ちを恐れいつの間にか声すら挙げられなくなる。そして『良識派』の最後の抵抗。それさえもそのリーダーと同じ狂気の手法へと進んでいく。
ありきたりの表現ですが「現代社会を鋭く切り裂いた」小説です。さすが年間書評欄で、何人もが取り上げた作品です。読み応え十分。 - 福岡太郎 さん/60歳 男性
- 「3.11」以降に書かれた作品では「ボラード病」と並ぶ傑作だ。商店街の再生を唱える図領は地方創生を叫ぶA首相を直ちに想起させ、初期ナチスの実働部隊だった突撃隊と相似形の未来系はA政権を支える、いわゆる「B層」の内実そのものだろう。現代日本のファシズムと全体主義の寓話として多くの人に読んでほしいと思った。
- 林浩治 さん/59歳 男性
- 二極化とネット社会化が進む現実社会が一つの街に集約された。振りかざされた正義は排外主義を招き、似非武士道たる「クズ道」に陥る敗者の暴走は止まらなくなる。
ネトウヨとネトウヨから飛び出した「保守系市民運動をすぐ想起する。まるで日本社会の近未来を描いたようでそら恐ろしくなった。
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