単行本 かか

かか

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文藝賞&三島由紀夫賞W受賞のデビュー作!

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賞歴

  • 第56回文藝賞、第33回三島由紀夫賞
  • 全国学校図書館協議会選定図書

関連情報

内容紹介

壊れてしまった母(かか)を救うため、19歳の浪人生うーちゃんはある祈りを抱え熊野へ旅に出る。20歳の野性味あふれる感性で描き出す、痛切な愛と自立の物語。第56回文藝賞受賞作。

第33回三島由紀夫賞、第56回文藝賞受賞作
三島賞を史上最年少となる21歳で受賞!



人間の気分、気持ちが恐ろしいほど正確に文章化されている。そしてそれが何度も人間存在そのものに迫って胸を衝かれる。
――町田康

この作者は、書くことの呪いにかかっている。それは、信頼できる、「作家」としての呪いだ。
――村田沙耶香

文体とテーマの見事な一致。この作家の将来には、大きな期待しかない。
――中村文則

子どもの頃に吐くほど泣いた、あの日の記憶が息を吹き返した。味や匂いのする文章だった。
――藤崎彩織(ミュージシャン、作家)

生温かい言葉で綴られる愛されなかった記憶の毒々しさが胸を締めつける。
――宇垣美里(フリーアナウンサー)

『かか』を読んだとき、私は宇佐見さんが好きだという中上健次の『一九歳の地図』を思い浮かべた。どちらもこの世界には絶対に屈しないという十九歳の叫びだ。
ーー高橋源一郎



うーちゃん、19歳。
母(かか)も自分も、もう抱えきれん。

痛みと切なさを描く20歳の才器、第56回文藝賞受賞のデビュー作。

19歳の浪人生うーちゃんは、大好きな母親=かかのことで切実に悩んでいる。かかは離婚を機に徐々に心を病み、酒を飲んでは暴れることを繰り返すようになった。鍵をかけたちいさなSNSの空間だけが、うーちゃんの心をなぐさめる。
脆い母、身勝手な父、女性に生まれたこと、血縁で繋がる家族という単位……自分を縛るすべてが恨めしく、縛られる自分が何より歯がゆいうーちゃん。彼女はある無謀な祈りを抱え、熊野へと旅立つ――。
未開の感性が生み出す、勢いと魅力溢れる語り。
痛切な愛と自立を描き切った、20歳のデビュー小説。


<著者略歴>
1999年静岡県生まれ、神奈川県育ち。現在大学生、21歳。2019年、『かか』で第56回文藝賞、史上最年少で第33回三島由紀夫賞を受賞。2021年、『推し、燃ゆ』で第164回芥川賞を受賞。

著者紹介

宇佐見 りん (ウサミ リン)

1999年生まれ。2019年、『かか』で文藝賞を受賞しデビュー。同作は史上最年少で三島由紀夫賞受賞。第二作『推し、燃ゆ』は芥川賞を受賞、世界14か国/地域で翻訳が決定。他著書に『くるまの娘』。

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