単行本 レモン畑の吸血鬼

レモン畑の吸血鬼

  • レモン畑の吸血鬼

現代アメリカ文学最前線の女性作家、待望の第二短編集!

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内容紹介

幻想と現実の境界を飛躍する作家、カレン・ラッセル待望の第二短編集。吸血鬼の熟年夫婦の倦怠期が切ない表題作、蚕に変えられ工場で働く少女たちを描く「お国のための糸繰り」ほか全8編。

★萩尾望都氏、柴田元幸氏、絶賛!★
「ここにあるのは21世紀の孤独。
 噛み付けば、味わえる。」————萩尾望都

「桁外れの博識と、驚異的な幻想力の、幸福な融合。」————柴田元幸

熟年吸血鬼夫婦の倦怠期、馬に転生した歴代大統領、
お国のために蚕に身体を変えられた女工たち……
あらゆるジャンルの境目を跳躍する作家カレン・ラッセルが
最高の想像力で描く全8編を、
小説家・松田青子が翻訳する、幸福なコラボレーション!
「カレン・ラッセルに強く惹かれるのは、
 大胆不適でありながら、同時に世界に対してとても真摯だからだ。
 小さな声を聞き逃さないからだ。」 ————松田青子

目次・収録作品

【目次】
「レモン畑の吸血鬼」
長すぎる余生を過ごす熟年吸血鬼夫婦。
夫が人間を襲い、闇に紛れてモンスターらしく生きていた日々は遠い昔、
いまはイタリアの太陽の下、血の代わりにレモンを啜ってしのいでいる。
そんな夫の姿に、妻が突然別居を言い出して……。

「お国のための糸繰り」
舞台は明治時代の日本。
製糸工場の女工として娘たちが集められるも、身体を蚕に変えられてしまう。
体内で育った糸を機械に巻き取られる〈蚕女工〉として働くうち、女工のひとりがあることに気づく。

「一九七九年、カモメ軍団、ストロング・ビーチを襲う」
母親が失業、進学の夢はついえ、片思いの相手がよりによって自分の兄と付き合いはじめて、どん底のナル。
ある日、町を飛び回る不気味なカモメたちが、信じられないモノを盗んで隠している巣を見つける。

「証明」
西部開拓時代、未開の土地ネブラスカに引っ越してきた一家。
たどり着いて5年経ったいまも、パパは土地の証明を授けてくれる監査官を待ちわびている。
ある日ついに、監査官がやって来るという噂が流れる。

「任期終わりの廏」
なぜか歴代のアメリカ大統領たちが馬に転生して、廏に大集合。
姿は馬ながら、虚栄心丸出しで選挙遊説にいそしむ大統領たち。
19代目ラザフォードは、ここからなんとか逃げ出そうと画策するも……。

「ダグバート・シャックルトンの南極観戦注意事項」
南極開催「食物連鎖対戦(クジラ対オキアミ!)」観戦における、オキアミチームメンバー注意事項。
ルールは11、希望は捨てるな!
おっと、ちょい待ち、もしあんたがクジラチームのサポーターなら、さっさと消え失せろ!

「帰還兵」
ベテランの女性マッサージ師のもとに、まだ若いイラクからの帰還兵がやってくる。
彼の背中には、陰惨で悲しい思い出のタトゥーが彫られていた。
彼女は自分の手で、彼の苦しみを取り除こうと決意するが。

「エリック・ミューティスの墓なし人形」
不良4人組が、いつもの遊び場で木からぶらさがる「かかし」を見つけた。
その顔は、自分たちが去年いつもいじめて、いつの間にか姿を消したエリックそっくりだった……。

著者紹介

カレン・ラッセル (ラッセル,カレン)

1981年フロリダ州生。23歳で〈ニューヨーカー〉にてデビュー。独自の世界観が絶賛される。初短篇集『狼少女たちの聖ルーシー寮』で米図書協会の注目作家に選ばれる。他に『レモン畑の吸血鬼』など。

松田 青子 (マツダ アオコ)

1979年兵庫県生まれ。作家・翻訳家。2013年『スタッキング可能』でデビュー。21年『おばちゃんたちのいるところ』で世界幻想文学大賞・短編集部門を受賞。近著に、エッセイ『自分で名付ける』。

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