単行本 他力の哲学 赦し・ほどこし・往生
- 単行本 46変形 / 256ページ
- ISBN:978-4-309-24900-1 / Cコード:0010
- 発売日:2019.02.07
- 定価:2,860円(本体2,600円)
- ○在庫あり
賞歴
- 東京
- 全国学校図書館協議会選定図書
内容紹介
法然、親鸞、一遍における信仰の生成を、生/死を超える万人救済の教えとして問い直し〈他力〉を現代性を鳴り響かせつつ甦えらせる――詩人思想家がその生のすべてを賭けた「廻心」の書。
目次・収録作品
序:ふたたび祈りの姿勢をとるために――遅れてきた至急便
第Ⅰ部「他力」という力
第1章 法然の革命――人民のための浄土
(一)「一切衆生」とともに
(二)弾圧に抗する「専修念仏」
第2章 親鸞の闘い――マイノリティへの生成変化
(一)「他力」と「横超」
(二)「還相廻向」――「一人」から「われら」へ
第Ⅱ部 「赦し」とは何か
第1章 「汝、赦されてあり」――大慈悲の力
(一)「悪」=「罪」とはなにか――法然・親鸞による「道徳の系譜」
(二)存在の有責性から赦しへ――ハイデガーに抗する称名念仏
第2章 赦し得ぬものを赦すこと――「悪人正機」説の過去と未来
(一)死刑を問う――罪と罰のエコノミーを超えて
(二)赦す力――政治的司法の彼方へ
第Ⅲ部 「ほどこし」という行為
第1章 一遍の実践――捨てること、与えること
(一)名号の力――信/不信を問わず
(二)「賦算」という行ない――無の贈与
第2章 「遊行」とはなにか――「一声」から集団編成へ
(一)「捨てゝこそ」――「此性」の力
(二)「踊躍念仏」の原理――来たるべき人民集団
第Ⅳ部 「往生」とは何か
第1章 有限性の問い――源信、ハイデガー、そして法然
(一)「臨終行儀」とそのパラダイム――源信
(二)死へかかわる存在――ハイデガー、法然と時間の「本来性」
第2章 現世において生/死を超える――称名念仏の刻
(一)「本願」の構造――法然の発見
(二)「現生正定聚」という境位――親鸞の賭け
(三)「無始無終の往生」――一遍における脱構築としての念仏
あとがき
著者紹介
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