単行本 ヒトはなぜ「がん」になるのか 進化が生んだ怪物

ヒトはなぜ「がん」になるのか

  • ヒトはなぜ「がん」になるのか

オンライン書店で購入

  • amazon
  • Rakutenブックス
  • 紀伊国屋書店
  • honto
  • 7netshopping
  • HonyaClub
  • e-hon
  • HMV&BOOKS
  • 大垣書店

店頭在庫

  • 紀伊国屋書店
  • 有隣堂
  • 三省堂書店
  • TSUTAYA
  • 未来屋書店アシーネ
  • くまざわ書店
  • 丸善ジュンク堂書店

賞歴

  • 読売 産経

内容紹介

「がん」は現代人特有の病ではなく、生物システムに最初から組みこまれたバグである。がん細胞が体内で文字通り「進化」するという、驚きの事実を解明。未来の治療の可能性に迫る!

英『タイムズ紙』 年間ベストブック選出

「これは、がんについての話ではない。生物についての話だ。私はみなさんに、がんは人間だけがなる現代病ではなく、生物の基本システムに最初から組みこまれたバグであるという話をしたい。(中略)さらに、地球の生き物の広大な多様性をもたらしたのと同じ進化の力が、がん細胞の進行と拡大に作用していること、その力を逆に利用することでがんを抑制できる可能性があることについても語りたい」(本文より)

目次・収録作品

【目次】

はじめに

第1章 地球に生命が生まれたところから話は始まる
がんは現代病なのか?
先史時代・古代のヒトのがん
古代がん研究の可能性と課題
すべての生き物はがんになる
がんになりやすい動物、なりにくい動物
サイズは関係する?
生き物たちのがん防衛戦略
がんにならない動物
ところで、現代の暮らしは関係あるのか?

第2章 がんは生きるための代償である
裏切者のアメーバ
ルール破りという問題
共同生活のメリットとデメリット
やっぱり自由になりたい
裏切者は排除できない

第3章 がんはどこからやってくる?
細胞の中をのぞき見る
遺伝子は突然変異する
塩基配列を読む
遺伝子の損傷は特徴的なパターンを残す
ウイルス由来のがん

第4章 すべての遺伝子を探せ
化学物質発がんとウイルス発がんが出合う
染色体異常発がんが加わる
家族性のがんもある
がん遺伝子とがん抑制遺伝子
変異のパッチワーク
正常とは何だろう?
危険な変異があっても、がんになるわけではない
がんは、いつからがんになるのか?

第5章 いい細胞が悪い細胞になるとき
環境に最も適応した細胞が生き残る
加齢は環境を変える
炎症も環境を変える
環境次第で細胞のふるまいは変わる
子どもでもがんになるのはなぜ?
がんができやすい臓器、できにくい臓器
予防について考えてみよう
いつまでも若くありたいけれど

第6章 利己的な怪物たち
がんの進化系統樹を描く
ダーウィンの慧眼
樹の幹か枝か、それが問題だ
線形モデルから分岐モデルへ
進化のるつぼ
染色体の大爆発
起死回生の賭けに出る
がんが向かう最終目的地を知る
目的地に至るルートはそう多くない

第7章 がんの生態系を探索する
腫瘍内部の景色を見る
がんの居住地を進行形で理解する
環境が病気をつくり、病気が環境をつくる
新しい血管をつくる
がん細胞は新天地をめざす
還元論から全体論へと視野を広げる

第8章 世にもけったいながんの話
がん細胞がセックスする?
二つの細胞が融合して娘細胞を産む
タスマニアデビルのがん
がんが個体間を飛び移る
イヌのがん
二枚貝からハムスターまで

第9章 薬が効かない
プレシジョン・メディシンへの過剰な期待
新薬は従来の薬よりどれだけいいのか?
どこまで経済的合理性があるのか?
複数の薬をカクテルする
先端テクノロジーを投入する
ジョッシュの症例
がんゲノムをまるごと眺める
ゲノムの損傷パターンから治療法を探す
進化から学ぶときが来た

第10章 進化を味方につけてゲームをする
全部を殺さず、少し残す
がんを手なずける
今後の課題は?
おとり薬、二重拘束、良性ブースター
種の絶滅から学ぶ
ゲーム理論に学ぶ
死を無駄にしないために

第11章 がんとのつき合い方
流れを変えよう
心の持ち方を変えよう

謝辞
訳者あとがき
参考文献
推薦図書
用語集
索引

著者紹介

キャット・アーニー (アーニー,キャット)

サイエンス・ライター。ケンブリッジ大学で発生遺伝学の博士号を取得。『ワイアード』『BBCオンライン』『ネイチャー』などのメディアに寄稿。著書に『ビジュアルで見る 遺伝子・DNAのすべて』など。

矢野 真千子 (ヤノ マチコ)

翻訳家。訳書に『植物はそこまで知っている』、『解剖医ジョン・ハンターの数奇な生涯』、『感染地図』、『あなたの体は9割が細菌』、『ヒトはなぜ「がん」になるのか』、『遺伝子医療革命』など多数。

こちらもおすすめ

この本の感想をおよせ下さい

本書をお読みになったご意見・ご感想などをお気軽にお寄せください。
投稿された内容は、弊社ホームページや新聞・雑誌広告などに掲載させていただくことがございます。

この本の感想を書く

こちらにお送り頂いたご質問やご要望などに関しましては、お返事することができません。あしからず、ご了承ください。 お問い合わせは、こちらへ

close閉じる