河出文庫 か22-1 日本

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内容紹介

寄る辺なき人々を生み出す「共同体の一元化」に危機感をもつ二人が、日本近代思想・運動の読み直しを通じて、人々にとって生きる根拠となる居場所の重要性と「日本」の形を問う。震災後初の対談も収録。

目次・収録作品

文庫版のためのまえがき 
まえがき ──思想としての保守と右翼 中島岳志 

第一章 
■地方
松岡利勝氏の死、鈴木宗男氏の生/地方から根拠地の思想を/かつて、右翼は民衆の側にいた/農村が潰される前に/左右をばらして読み替える/参院選に噴出した恨み/地方の反乱は起きるのか?
■熊本
近代日本を産んだ“熊本”/パトリ再興の時代/「支配層」の欺瞞的保守/負けに殉ずる思想/熊本という思想のるつぼ/反東京、反国家/右翼ロマン主義の陥穽/熊本の悲劇から、可能性へ
■天皇
ネーションに回収されない在日/「歯止め」としての天皇制/記号としての天皇/公定ナショナリズムの危険/天皇制の奪還/主権のプリズム/なぜ国のために死ぬのか?/多民族国家・日本の天皇/いろんなパトリがあっていい

――間奏 花岡山から 

第二章
■右翼
征韓論の「希望」と限界/右翼は自由民権運動に生まれた/伝統右翼と革新右翼/ロシア革命と右翼の変質
■保守
一国民主主義と反アジア主義/丸山眞男の位置/ネオコンの元祖は八紘一宇?/戦争と向き合う知識人/大川周明の諦念/ボースの「万歳!」と竹内の「万歳!」/「有事」の直観力がカギ

――間奏 早稲田の杜で

■民族
湛山的センスの特異さ/「すれっからし」の議論/近代貫く大衆の反逆(?)/保守と社民の再構築を/煩悶青年姜尚中の学生運動/東京への違和感、劣等感/戦争反対と言える愛国者

第三章
■文学
文学こそ最大の政治勢力/美学的政治の危うさ/私小説と新自由主義の直結
■戦後
北一輝、レーニン、岸信介の共通項/岸に流れるドイツ型前衛の血/満州を父、アジアを母として/革新vs革新としての六〇年安保/反米から従米の逆説/原爆という躓きの石/「アメリカ製の日本」という物語/三島が全共闘に言いたかったこと/三島の悲劇と喜劇
■根拠
ポストモダンでは生きられない/バブルと千尋の自分探し/根拠なきナショナリズムに国民はいない/根拠地から現状を打破せよ!
追加対談 
■未来
リーマン・ショック後の日本/既得権益を敵視することによる連帯/依拠する場所を見失う人々/生きる現場に着床させる/新しい共同体へ

あとがき ──パトリの井戸を掘る 姜尚中

著者紹介

姜 尚中 (カン サンジュン)

1950年、熊本県生まれ。現在、東京大学大学院情報学環・学際情報学府教授。専攻は政治学、政治思想史。著書に『オリエンタリズムの彼方へ』『ナショナリズムの克服』『在日』『愛国の作法』『悩む力』など。

中島 岳志 (ナカジマ タケシ)

1975年、大阪府生まれ。東京工業大学教授。専攻はアジア政治。著書に『中村屋のボース』『パール判事』『朝日平吾の鬱屈』『秋葉原事件』『超国家主義』『保守と大東亜戦争』『保守のヒント』など。

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