河出文庫 な29-2 掏摸(スリ)

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賞歴

  • 第4回大江健三郎賞

内容紹介

天才スリ師に課せられた、あまりに理不尽な仕事……綾野剛氏絶賛! 大江健三郎賞を受賞し、各国で翻訳されたベストセラーが文庫化! 日本人初・アメリカの文学賞「デイビッド・グディス賞」を受賞。

東京を仕事場にする天才スリ師。ある日、彼は「最悪」の男と再会する。男の名は木崎、かつて仕事をともにした闇社会に生きる男。木崎は彼に、こう囁いた。「これから三つの仕事をこなせ。失敗すれば、お前を殺す。逃げれば、あの女と子供を殺す」――運命とはなにか、他人の人生を支配するとはどういうことなのか。そして、社会から外れた人々の切なる祈りとは……。
その男、悪を超えた悪――絶対悪VS天才スリ師の戦いが、いま、始まる!!

著者紹介

中村 文則 (ナカムラ フミノリ)

1977年愛知県生まれ。2002年『銃』で新潮新人賞を受賞しデビュー。『遮光』で野間文芸新人賞、『土の中の子供』で芥川賞、『掏摸』で大江健三郎賞、『私の消滅』でドゥマゴ文学賞を受賞。著書多数。

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読者の声

カプリコーン さん/49歳 女性
人は誰かと、つながりを持ちたい生き物。
一人で生きていけるけれど、心には誰かを住まわせている。木崎も語られてはいないけど、そうであって欲しい。雨上がりの晴れた空が、眩しい、そんな読後感でした。

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