単行本 自閉スペクトラム症の女の子が出会う世界 幼児期から老年期まで

自閉スペクトラム症の女の子が出会う世界

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内容紹介

幼児期、学校、就職、出産、老い……生まれてから老いるまでの間に、自閉スペクトラム症の女の子はどんな体験をするのか。自らも当事者の著者が、当事者や家族の証言をもとに描き出す。

目次・収録作品

【目次】
本書に寄せて
序章 女の子たちも自分が何者なのか知る権利がある
第1章 女の人も自閉スペクトラム症になる
ASDには性差がある/男女比はどれくらいか/神経学的特性は男女で異なる/特徴的な行動も違う/子どもの遊びの性差/その他の行動の性差を見る/人懐こくておしゃべり/女の子は自分を隠す
第2章 診断までの道のり
診断を受けるということ/診断基準DSM-5の改訂による影響/臨床医の知識と経験によって診断が大きく変わる/女性はASDと診断されづらい/他の病名がつく場合/女性のASD診断への道のり/女性に特化したASD診断の方法/ASDだと信じてもらえない/正確な診断を受けるために/最初に診断を受けた年齢/なぜ診断するのか?/子どもの診断/成人の診断/診断情報の開示
第3章 この子は何かが違う――乳幼児期
なかなか診断がつかない/女児の診断の遅れ/幼児期の指標/非言語コミュニケーションのなかで気づくこと/発話、言語コミュニケーション、言語理解で感じるずれ/予測できない状況が苦手/遊ぶ様子から見えること/強い関心を示す対象がある/ASDの女の子の典型的な関心対象/おもちゃの選択/広がる空想の世界/食べ物の好みから見えるもの/「女の子らしい」はあまり好まない/睡眠時の特徴/小児期における性自認
第4章 まわりになじめない――子ども時代の関係性
友達や他人とどのように接しているか/大人を好む/同世代との友人関係/観察し、模倣する/物事を共有できない
第5章 変わっていく身体と複雑な友人関係――思春期に出会う困難
何から始めればいいの?/同世代との関係性/難しくなる人間関係/「違い」の自覚/なじもうとする努力/ネットの友達/精神衛生上の問題/特徴が見えなくなる/コミュニケーションと社会的理解/この時期の関心事/変化への対処が難しい/自立スキルを養う/生理と身体の変化
第6章 家の外はカオスーー学校生活に必要な支援
学校でどう過ごすか/就学前(幼稚園・保育園)/物理的環境/教務スタッフ・支援員/決まりのない場所や遊びへのとまどい/小学校/休み時間の難しさ/学習スタイルの特徴/好きな科目・嫌いな科目/教師の対応/どんな環境で過ごしていたか/思春期以降の学校/カレッジ/大学/教育的支援が必要  
第7章 大人になってからASDだとわかった女性たち――成人診断がもたらすもの
成人期の診断/診断がついたら何が変わる?/ASDでなければよかった?/もっと早く診断されていればよかった?
第8章 「ASDに見えない」――大人になってからの困難
成人期の特徴と「普通」に見えるということ/成人した女性に見られる特徴/非言語的な特徴/コミュニケーションにおける特徴/共有できない/自己刺激行動をとってしまう/変化や不確実なことへの対応が難しい/空想の世界と想像上の友達/服装の特徴/関心の対象/睡眠/自律スキルを身につけている
第9章 大人の人間関係――友人になるってどういうこと?
友人関係/友人づくりの難しさ/友達の少なさ/友人関係を維持するための努力/友達に求めるもの/惹かれる相手/同性が苦手/ネットの友達に助けられる/友人がいない/社会からの孤立/動物が友達/一人でいることを楽しむ
第10章 男か女かどちらでもないか?――セクシュアリティと性自認
いくつになっても「女らしさ」になじめない/特徴的な性自認/トランスジェンダー/ASDとトランスジェンダーの関係/性別を移行すべきか/性自認の違いに気づいたのはいつ?/カミングアウトするか/支援について/セクシュアリティはどのように決めるか/無性愛者
第11章 好きな人とつながりたい――恋愛・性行為・パートナーシップ
恋愛することの特別な難しさ/恋人候補への強い関心/シグナルを見逃す/パートナー選び/お世話係りとして/感覚的な好み/選択基準がない/独り身を貫く/最初の性的経験/性的暴行を受けるリスクが高い/レイプ/セックスと肉体的なつながり/良好な関係を築ける相手
第12章 子どもを産むとき――妊娠と育児のあれこれ
妊娠・出産・育児から得られる感情/子どもがほしいという気持ち/妊娠/出産/コミュニケーションの問題/感覚刺激を調整する必要性/母乳育児がうまくいく人、いかない人/ASDであり、母親であるということ/新生児期/母親としての劣等感/私の子育て/子どもに恥をかかせる/ASDであることの利点/ASDの子どもを持つ母親として/ASDの母親を持つ子どもたち
第13章 身体の不調とどう付き合うのか――健康で豊かな生活をおくるには
身体的な健康/アレルギー、不耐性、過敏症/アーレン症候群・スコトピック感受性症候群/月経/摂食障害/抑うつ/不安/自傷行為/自殺願望
第14章 こんな働き方をしています――就職するとき
就職するときの難しさ/仕事上の課題/期待される性役割/調整/理想の仕事/治療法と治療計画
第15章 ASDとともに老いてゆく――老後を考える
年齢を重ねることによる変化/高齢者の診断/医療・社会福祉の利用/心身への影響/人付き合いへの影響/加齢のプラス面/ASDのおばあちゃん
第16章 理想の生き方とはどんなもの?――死ぬ前におこなっておきたいこと
第17章 おわりに――あなたはどう生きていく?
訳者あとがき 原注 参考文献 索引

著者紹介

サラ・ヘンドリックス (ヘンドリックス,サラ)

英国にて、自閉スペクトラム症者などを対象とした訓練や、コンサルティング、ビジネスをサポートする団体を運営する。自らも自閉スペクトラム症の診断を受けている。邦訳されている著書に『アスペルガー症候群の人の仕事観』がある。

堀越 英美 (ホリコシ ヒデミ)

1973年生まれ。文筆家。早稲田大学第一文学部卒。著書に『女の子は本当にピンクが好きなのか』『不道徳お母さん講座』『スゴ母列伝』『モヤモヤしている女の子のための読書案内』など、訳書に『世界と科学を変えた52人の女性たち』『ガール・コード』『ギタンジャリ・ラオ STEMで未来は変えられる』など。

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読者の声

acco さん/女性
確かafcpさんがツイートでお薦めしてくださった書籍です。表紙をとった時の鮮やかなピンクと表紙はちょっと怖い感じもするけど、青い感じの対比がいいな。
私自身ASDの当事者ですが、ASDだったんだと視界が開けた時の感じでした。

幼少期はぶんぶん首を縦に振りながら、読み進めたら、該当する部分をドッグイヤーしていたらほとんどになってしまってました。なかなか老年期まで書かれたものはないので、書かれていて、見通しが持てて良かったです。
一番印象的だったのは、必ずしも子どもの頃に診断を受けなくてよかった、もし診断を受けていたら人生の選択肢が狭まっていたかもしれない内容です。親はなぜ気づかなかったのかと時々気にしてくれますが、この書籍の内容を共有しました。そして、いつ診断を受けても人生の選択肢がより多い人生になる様な社会にしていきたいです。
翻訳してくださった堀越さんありがとうございました!

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