河出文庫 と10-2 破局
- 河出文庫 文庫 / 176ページ
- ISBN:978-4-309-41934-3 / Cコード:0193
- 発売日:2022.12.06
- 定価:693円(本体630円)
- ○在庫あり
内容紹介
充実したキャンパスライフ、堅実な将来設計、そして新たな恋――。肉体も人生も、潔癖なまでに鍛え上げた私に、やがて訪れた破局とは。現代の実存を問う芥川賞受賞作がついに文庫化。
「私」は嫌味な男だ。にもかかわらず、いつの間にか恐ろしいほど共感している。――小川洋子
スポーツによって他者を滅ぼし、同時にセックスによって他者から滅ぼされてゆく展開は見事。新しい才能に目を瞠らされた。――平野啓一郎
ほとんどゾンビ化している人間たちによる群像劇。この作者は、きっと、手練(てだれ)に見えない手練になる。――山田詠美
村田沙耶香『コンビニ人間』にも通じる特異な思考を見事に描き切った。――デビッド・ボイド
【内容紹介】
後輩のラグビー指導に熱を入れ、就職活動を間近に控えた大学4年生の私は、友人のお笑いライブで、新入生の灯(あかり)と出会う。やがて私は、幼馴染で成績優秀な恋人の麻衣子(まいこ)よりも、無邪気な新入生の灯に惹かれてゆくのだが……。
社会への最適化を求める現代で、肉体も人生も鍛え上げた男の「破局」を冷徹な文体で描いた、第163回芥川賞受賞作。
◎解説=倉本さおり
著者紹介
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