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美しいヴィジュアルでたどる知の遺産 収集、保存、設計、配置、展示…… 図書館が担ってきた数多の機能と、そのために編み出された建築・設備・空間の数々。それぞれに凝縮された見事な様式美、歴史の重みが私たちに語りかける。

本書の特徴

古代メソポタミアから現代日本の最新図書館まで、5400年にわたる絢爛豪華な「知」の世界史!

●歴史的にも貴重な、世界の図書館188館を総覧。
●西欧中世の修道院図書館、ロココ様式の絢爛豪華な図書館、大学、王立、国立、公共、私設図書館など、様々なタイプの図書館を時代背景とともに詳述。
●立読式の机や小部屋型机、書架、回廊、階段など、時代や地域によって変遷した意匠と、様々に変化する本と読書のスタイルが明らかに!

●写真図版総数約300点のほとんどが、世界的に活躍する建築写真家ウィル・プライスによって撮影。圧倒的な美的統一感と精確さ!
●本文の的確な解説とともに、約1000項目近い詳細な索引、文献紹介なども充実。公共図書館、大学図書館、学校図書館はもちろん、建築家、建築関係者、美術関係者、歴史愛好家必携の一冊。

日本の図書館も注目掲載

唐招提寺(奈良)800年/三井寺(大津)15世紀/冷泉家(京都)1789年/大阪図書館(大阪府立中之島図書館)1904年/司馬遼太郎記念館(大阪)2001年/多摩美術大学図書館(東京)2007年/正倉院(奈良)/大分県立図書館(大分)/せんだいメディアテーク(仙台)/豊の国情報ライブラリー(大分)/宮城県図書館(仙台)

目次

【第1章】 失われた起源
──古代世界の図書館

(BC3400-AD600年)
メソポタミア/エブラの図書館/粘土の書字板の収納/アッシュールバニパルの図書館/ペルガモン図書館/アレクサンドリア図書館/ローマの図書館/トラヤヌスのフォルムの図書館/ローマの公共浴場の図書館/パピルス荘

【第2章】 クロイスター、冊子本、チェスト
──中世の図書館

(600-1500年)
高麗八萬大蔵経と印刷の発明/日本の書院/東アジアの蔵書コレクションの規模/イスラムの図書館/西洋における中世の図書館/ザンクト・ガレンの設計図/ブックチェストと仕切りのある棚とアルマリア

【第3章】 カボード、鎖、ストール
──16世紀の図書館

(1500-1600年)
中国の初期の図書館/イタリア・ルネサンス期の図書館/マルチアーナ図書館/ラウレンツィアーナ図書館/鎖でつながれた本の図書館/オクスフォード大学ハンフリー公爵図書館/ウェルズ大聖堂図書館/ケンブリッジ大学クイーンズ・コレッジ

【第4章】 壁、ドーム、アルコーブ
──17世紀の図書館

(1600-1700年)
エル・エスコリアル/アンブロジアーナ図書館/アーツ・エンドとボドリアン図書館/リンカン大聖堂図書館/セント・ポール大聖堂首席司祭図書館/ケンブリッジ大学トリニティ・コレッジ/ヘルツォーク・アウグスト図書館/コドリントン図書館

【第5章】 天使、フレスコ画、隠し扉
──18世紀の図書館

(1700-1800年)
バロック様式とロココ様式の定義/王立図書館/ジョアニナ図書館/ウィーンの宮廷図書館/カサナテンセ図書館/アンジェリカ図書館/パラフォシアナ図書館/メルク修道院/ヴィブリンゲン修道院/ザンクト・フロリアン修道院/ザンクト・ガレン修道院/アドモント修道院

【第6章】 鉄の書架、ガス灯、カード式目録
──19世紀の図書館

(1800-1900年)
18-19世紀のカントリー・ハウス図書館/ヴァージニア大学図書館/ブーレーのフランス国立図書館/フィンランド国立図書館とボザール様式の設計/鉄とサント=ジュヌヴィエーヴ図書館/アメリカ議会図書館/ピーボディ研究所の図書館/トマス・クレイン記念図書館

【第7章】 電気、コンクリート、鋼鉄
──20世紀の図書館

(1900-2000年)
アーツ・アンド・クラフツ/グラスゴー美術学校/ニューヨーク公共図書館/大阪図書館/ストックホルム市立図書館/スロヴェニア国立図書館/セイナヨキ公共図書館/ベルリン州立図書館/フィリップス・エクセター・アカデミー図書館/デルフト工科大学図書館

【第8章】 電子書籍時代の図書館の未来

日本の図書館/司馬遼太郎記念館/ブランデンブルク工科大学インフォメーション・コミュニケーション・メディア・センター/ユトレヒト大学図書館/中国国家図書館/ホセ・バスコンセロス図書館/ボドリアン図書館の書庫/ベルリンのグリム・センター

世界の図書館

写真図版/総数300点
索引数/約1000項目
掲載図書館数/188館

B4変形 (308mm×240mm)
上製本/オールカラー/328ページ
ISBN:978-4-309-25555-2

定価:8,800円 (税別)

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世界とは記憶であり、記憶とは世界である。記憶がかたちをもつと、それは知と呼ばれる。
知を人類は太古の昔から、本というかたちで伝えてきた。
本という知のかたちが図書館という建築物にあつまると、そこは人々を魅了してやまない官能的な宇宙となる。
その宇宙の妖しさ、美しさ、豊かさが本書には綴じられている。
名画を読み解くように図書館という宇宙をじっくり味読していくと、
世界という記憶の確からしさが浮かび上がってくるはずである。 ──桂英史(日本語版監修)

ジェームズ・W・P・キャンベル (James W. P. Campbell)

ジェームズ・W・P・キャンベル

建築家・建築史家。ケンブリッジ大学で博士号を取得。建築家としてイギリス、香港、アメリカで活動した経験をもつ。現在は、クイーンズ・コレッジのフェローとして建築学と美術史の研究にとりくむ。著書『Brick: A World History』(2003年)は8か国語に翻訳されている。その他の著書に『Building St Paul's』(2007年)がある。

ウィル・プライス (Will Pryce)

ウィル・プライス

建築写真家。ケンブリッジ大学ジーザス・コレッジと王立美術大学で建築学を、ロンドン芸術大学でフォトジャーナリズムを学ぶ。著書に『世界の木造建築』(グラフィック社、2005年)、『Brick: A World History』(キャンベルとの共著)、『World Architecture: The Masterworks』(2008年)がある。

桂英史 (かつら・えいし)

長崎県生まれ。東京藝術大学大学院映像研究科教授。専門はメディア論、図書館情報学。図書館情報大学(現・筑波大学)大学院修士課程修了。ピッツバーグ大学客員研究員、東京造形大学造形学部助教授、東京藝術大学美術学部先端芸術表現科助教授などを経て現職。著書に『図書館建築の図像学』(INAX)、『インタラクティブ・マインド』(NTT出版)、『東京ディズニーランドの神話学』(青弓社)など。

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