河出文庫 つ2-1 十二神将変

十二神将変

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内容紹介

ホテルの一室で一人の若い男が死んでいた。所持していた旅行鞄の中には十二神将像の一体が……。秘かに罌粟を栽培する秘密結社が織りなすこの世ならぬ秩序と悦楽の世界とは? 名作ミステリ待望の復刊!

一文一文、一語一語を
したたる蜜のように吸いつくし、酔いしれる。
これはもう、文字でできた麻薬。       ――岸本佐知子


魔方陣を象った九星花苑で罌粟を栽培し、宴を催す秘密結社。その一員が急死した。傍らには十二神将像の一体が。茶道の貴船家、薬種問屋の最上家、花舗・菓子司の真菅家、精神病理学者・飾磨天道、サンスクリット学者・淡輪空晶、青蓮寺住持。絡み合う忍恋、そして十二神将像と花苑の秘密とは――。現代短歌の巨星が遺した絢爛豪華な傑作ミステリ。

解説:中野美代子、島内景二

著者紹介

塚本 邦雄 (ツカモト クニオ)

1920年生まれ。2005年没。歌人。51年、第1歌集『水葬物語』刊行、以後、岡井隆、寺山修司らと前衛短歌運動を展開。現代歌人協会賞、詩歌文学館賞、迢空賞、斎藤茂吉短歌文学賞、現代短歌大賞など受賞。

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