全集・シリーズ アヴィニョン五重奏I ムッシュー あるいは闇の君主

アヴィニョン五重奏I ムッシュー

  • アヴィニョン五重奏I ムッシュー

オンライン書店で購入

  • amazon
  • Rakutenブックス
  • 紀伊国屋書店
  • honto
  • 7netshopping
  • HonyaClub
  • e-hon
  • HMV&BOOKS
  • 大垣書店

店頭在庫

  • 紀伊国屋書店
  • 有隣堂
  • 三省堂書店
  • 旭屋書店
  • TSUTAYA
  • 未来屋書店アシーネ

内容紹介

『ユリシーズ』に始まるモダニズム文学最後の超大作全5巻が遂に刊行開始。南仏プロヴァンスの都市を舞台に、友の自殺をきっかけとして謎が謎を呼ぶ壮大な物語の迷宮が幕を開ける。


『アヴィニョン五重奏』(全五巻)は、今年生誕100年となるロレンス・ダレルが、名著『アレクサンドリア四重奏』(全四巻)刊行の後、十年の歳月を費やして完成させた大作である。
 かつて池澤夏樹氏が『アレクサンドリア四重奏』を評して「これは美しい蜃気楼だ」と言ったように、この『五重奏』もまた、細密なアラベスク模様のように、幾重にも虚構に虚構が塗り重ねられた物語である。一見難解な構成のように見えるが、しかし読者は、その巨大な物語の迷宮にいったん足を踏み入れると、ダレルの真骨頂ともいうべきリリシズムあふれる情景描写、生き生きとした人物像、謎が謎をよぶプロットに魅了され、抜け出すことはむずかしいだろう。
 そして都市アレクサンドリアが『四重奏』の実際の主人公であったように、この『五重奏』の真の主人公は、南仏プロヴァンスのアヴィニョンである。オリーヴの銀色の葉がきらめき、金色のタンジェリンがたわわに実る町。ミストラルが吹きすさび、色褪せたタイルや陰気な記念碑が待ち受ける、過去の威光によって腐敗した町。親友の自殺の報を受けた語り手ブルースが、この宿命の地に帰還するところから物語ははじまる──。
 翻訳者の藤井光氏は、本屋大賞(翻訳小説部門)を受賞したS・プラセンシア『紙の民』や、T・オブレヒト『タイガーズ・ワイフ』など、非英語圏生まれの作家たちを積極的に紹介しつづけている新進気鋭の翻訳家。典雅かつみずみずしい文体でダレル・ワールドを繰り広げる。
世界文学の醍醐味を多くの読者に知ってほしいと願ってお届けする、歴史的な名著である。


【刊行予定】
第2巻『リヴィア』 2013年5月
第3巻 『コンスタンス』2013年12月
第4巻 『セバスチャン』2014年6月
第5巻 『クインクス』2014年11月

著者紹介

ロレンス・ダレル (ダレル,ロレンス)

1912~1990。イギリス系植民者の息子としてインドに生まれ、イギリスで育つ。小説『黒い本』『アレクサンドリア四重奏』『アヴィニョン五重奏』、紀行『苦いレモン』、詩集『私だけの国』他。

藤井 光 (フジイ ヒカル)

1980年大阪生まれ。同志社大学英文学科教授。おもな訳書に、D・ジョンソン『煙の樹』、A・ドーア『すべての見えない光』、N・ドルナソ『サブリナ』、C・ホワイトヘッド『ニッケル・ボーイズ』など多数。

こちらもおすすめ

この本の感想をおよせ下さい

本書をお読みになったご意見・ご感想などをお気軽にお寄せください。
投稿された内容は、弊社ホームページや新聞・雑誌広告などに掲載させていただくことがございます。

この本の感想を書く

こちらにお送り頂いたご質問やご要望などに関しましては、お返事することができません。あしからず、ご了承ください。 お問い合わせは、こちらへ

close閉じる