読者の声一覧

ご投稿いただいた最新の読者の声をご紹介しています。

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冬の旅 Wintertime Voyage

2011.03.23

冬の旅 Wintertime Voyage

桜井 鈴茂 著

二度読みました。最初は一月の終わり頃、二度目は先週。震災後の方がよりいっそう身に迫ってくるものがありました。それはきっと、この小説の登場人物たちがある種の「震災後」を生きているからだと思います。ダメージの受け方は登場人物によってまったく違いますが、それもそのまま現在の日本の状況に置き換えられます(ラストシーンで、フランスに移住したはずの女友達が、ばかに明るい調子で現れるのも、妙にリアルでした)。要するに、この小説は、誰かの貧窮や苦悩や悲しみが、もはや他人事では済まされなくなった「現代」を描いていると思うのです。そのことに気づいた途端、最初の時はサラッと読み流していた部分も、例えば、コンビニでの横柄な客とのやりとりや、どこにでもあるような郊外の住宅街の描写などが、急に立体的になって眼前に立ち現れ、あらためて戦慄と感動を覚えました。今こそ、もっと多くの人に読んでもらいたい小説です。

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カツラ美容室別室

2011.03.03

カツラ美容室別室

山崎 ナオコーラ 著

偶然にも、春を待ち焦がれている、もう間もなく来る桜の季節に、照れ臭いような、胸がドキドキするような、そんな時期にこの作品を読みました。
始まりが、春、桜の季節。
春にじゃなくて、春少し前、のこの時期にこの作品を読めて良かった!

人と人の繋がりって、スムーズにみえて クセがあったり、熱いと思いきや、冷たかったり。一定の温度を保つのが大変だなぁと感じる。
この作品に出てくる淳之介とエリ。淳之介と梅田。そしてエリとカツラさん。それぞれの関係が、絶妙なバランスで成り立っていて、ちょっと憧れてしまった。
現実的で、傷付けあって、癒されて、近づいて、離れて。
不器用だけど、それが友情ってやつで。

この、切なくて、でも、ワクワクが止まらない感じ、まさに、春が来る少し前のこの感じに似ていて、大好きと思いました。

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昭和の家事

2011.02.27

昭和の家事

小泉 和子 著

とても興味深く読ませていただきました。
ふとんも自分たちで作っていたんだ!と思い、びっくりしました。
着物も家で洗濯していたなんて、なんて手間がかかることでしょうか。
今では、専門の業者に頼んだりすると思いますが、全て自分たちの手で行っていたのですね。
私の年代ではとても新鮮に感じられ、自分の生活の一部に活かしていきたいと思いました。
DVDもあるとのことですので、動く映像も見てみたいと思います。

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あられもない祈り

2011.01.30

あられもない祈り

島本 理生 著

出版された当初に購入し,読了しましたが,最近読み返しました。
書店で書き出しの数行を読み,ため息がこぼれました。心をもっていかれるような文章。静かな,でも確かな熱のある言葉。
これは読まなければならないという気持ちに駆られて購入したことを覚えています。
世に認められない恋の結果として,穏やかで幸福な読後ではないけれど,だからこそ,この作品のある種の気高さ,孤高さがあると思います。
自身が結婚し家庭をもつ立場なら,また違った感想を抱いたかもしれませんが,今の私は,主人公の気持ちにどことなく共感をおぼえてしまいました。

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カラー図解 楽器から見るオーケストラの世界

2010.12.15

カラー図解 楽器から見るオーケストラの世界

佐伯 茂樹 著

前作、前々作に続き、非常に分かりやすく簡潔に解説されており、また絵ではなく写真であることが尚一層惹きつけられます。私のように少しでも楽器の歴史に興味を持っている者にとって、バイブルになるのではないでしょうか。ここまできたら、取り上げられた楽器の実際の音を聞いてみたくなる、演奏風景を観たくなる、そんな本です。

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Chim↑Pom

2010.11.11

Chim↑Pom

Chim↑Pom 著

くらいました。
なんかようわからん涙でました。
走ろうとおもう。

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復讐プランナー

2010.11.09

復讐プランナー

あさの あつこ 著

面白かったです!!私も小学校時代はずっと陰湿なイジメにあっていました。しかしその時はこういう方法ではなかったものの「自分はひとりじゃない」と気付き無事に立ち直ることが出来ました。状況は変わらなくても気持ちの持ちようってかなり重要なんですよね。イジメはこの世からなくならないし、誰かに相談したって解決はしないけど…自分の気持ちひとつで変わるという事をすでに体験しているので「そうだよね~」と思いながら読んでいました。一見助けてくれる人がいないように思えても本当は支えてくれている人は思いの外たくさんいますよね。

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「枯れて死ぬ仕組み」を知れば心穏やかに生きられる

2010.11.05

「枯れて死ぬ仕組み」を知れば心穏やかに生きられる

対本 宗訓 著

”人には誰にでも生まれ出るための絶妙な仕組みが備わっている。それと同様に死ぬ仕組みも備わっていていいのではないか”という先生のご考察がとても新鮮に響きました。図書館で借りましたが、心安らかな旅立ちのために購入して何度でも何度でも読み返したいと思います。

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プリンセス・ダイアリー 1

2010.11.04

プリンセス・ダイアリー 1

メグ・キャボット 著 金原 瑞人/代田 亜香子 訳

図書館で表紙に一目惚れして借りて読みました。読み出したら止まりません!!もっと早くこの本と出会ってればよかったと思いました。女の子なら共感できるところが多く、特にミアと同世代の人に読んで欲しいです!

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作ってあげたい 猫の首輪

2010.11.01

作ってあげたい 猫の首輪

西 イズミ 著

実は動物に洋服ってあまり好きじゃなかったのですが・・・はっきり言って!かわいいです。めちゃくちゃ可愛いのです。かわいさがアップします。そして、猫ちゃんたちに無理させてないのです。そこが、良いです。猫ちゃんも人間も幸せになる首輪ですよ。猫好きには絶対!お勧めいたします。

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ハッピーリレー

2010.10.14

ハッピーリレー

菊田 まりこ 著

贈り物でもらった本なのにこれからはプレゼントしたい本になりました.

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親子で楽しむ!おむつなし育児

2010.10.11

親子で楽しむ!おむつなし育児

ローリー・ブーケ 著 望月 美和 訳 三砂 ちづる 解説

私には2007年、2009年生まれの娘がいます。
長女も2ヶ月に初めてトイレに連れて行き、赤ちゃんでもおしっこが出るんだと感激。
1歳の誕生日を過ぎてすぐに昼夜布パンツ生活をしていました。
その時からずっと思っていたことがありました。

私は食と子育てについて関連付けて考えることにしているんですが、一般的に言われているイヤイヤ期やトイレに連れて行った後に違う場所でおしっこをしてしまう不思議な現象や自制が効かなくなることを経験し、もしかしたら食べ物に関係があるんではないかと思っていました。

ローリー・ブーケさんの本を読み、「ああ間違いではなかったんだ」と思いました。

次女(1歳2ヶ月)も殆んど失敗することなく、トイレでおしっこができています。イヤイヤ期も今のところありません。


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チロ愛死

2010.10.08

チロ愛死

荒木 経惟 著

あのチロちゃんが亡くなった。
書店でチロ愛死の表紙を見て開くのがこわかった。
でも見ずにはいられなかった。
涙が出そうなのを必死にこらえた。
立ち読みをしていったんは本を置いたけど、やはり戻り買うことにし、購入。

淡々とした切り口に見えるアラーキーの写真。
ただただ哀しくなってしまうのは、なんでだろう。
アラーキーの写真は人に感情を溢れ出させる。
本当の気持ちはアラーキーにしか分からないけど、彼の写真は人に何かを感じさせる力がある写真だと思った。

シンプルだけどそれって難しいことだと思う。
だからプロとしてすごい、とあらためて感じた。

涙がとまらない。

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チロ愛死

2010.09.21

チロ愛死

荒木 経惟 著

わたしも猫を10年ほど飼っていました。というよりは一緒に暮らしていました。
残念ながら去年死んでしまったのですが、チロさんと同じようにやせ衰えて死んでしまいました。
死ぬ間際の顔が写真集の表紙と同じであの時の表情でした。
涙なしには見られない一冊です。
大切な存在の前でも、人間は神様にはなれない。ただ祈ることしかできない。そんな無力さを感じました。
また、ところどころにヌードの写真が入っていますが、生身の裸であるにもかかわらず、悲しみのため、彫刻のように見えてしまうところが不思議でした。

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平ら山を越えて

2010.08.18

平ら山を越えて

テリー・ビッスン 著 中村 融 編訳

テリー・ビッスンはありえない世界を何の疑問も抱かせないように描く手法に長けている。「ちょっとだけちがう故郷」は十歳の少年の日常生活から始まる。近所に打ち捨てられた様な競技場があり、トラックの真ん中が池になっていてそこで友達と釣りをしようと言うのだ。という風に始まりは普通の少年小説なのだがその競技場自体が飛行機に見えると言い出したところ辺りから話自体がおかしくなり始める。競技場が飛行機であるというのがどういう状態なのか想像もできない設定なのだがそれでも読者を納得させてしまい、次第にその世界がありえない世界であるということが分かって来る仕掛けになっている。そして少年達は親に内緒で空に舞い上がるが…。この設定で最後に感動的なオチまで付けてあるのでたっぷりと楽しめる。

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「悪」と戦う

2010.08.11

「悪」と戦う

高橋 源一郎 著

本書を読んでいると、ユーモアさえ漂う平易な文章の陰に隠れているあまりにも辛い現実に直面しそうになって何度も涙が流れそうになった。ここには清い精神と本質を見極める確かな目を養う大切さが描かれており、「悪」を象徴するあらゆる出来事に対する正しい選択が描かれている。だが、それはストレートに我々のもとには届いてこない。もしかすると、ぼくの解釈は間違っているのかもしれない。本書から受ける影響は読者の数だけあるのだろうと思う。それはどの本にでもいえることなのだろうとは思うが、本書には特別その感が深い。読んで良かった。久しぶりの高橋源一郎、すごく堪能させてもらった。

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「悪」と戦う

2010.07.29

「悪」と戦う

高橋 源一郎 著

高橋源一郎さんの本は初めて読みました。書店で表紙のデザインと帯を読み購入しました。読み出したら一気読みでした。読後の感想は何とも言えない不思議な読後感でした。かと言ってつまらないという訳でもなく読んでよかったと思います。善とは何か?悪とは何か?を考えさせられる作品でした。日常における何気ない悪を思い起こさせられます。なかなか人に伝えるのが難しい読んでみないとわからない本です。

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カルテット!

2010.07.11

カルテット!

鬼塚 忠 著

この本を読み終わった後、すごく楽器を弾きたくなり、我慢できず久しぶりにピアノを弾きました。とても大切な、家族のあたたかさを教えてもらいました。この本に出会えてよかったです。

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あられもない祈り

2010.05.29

あられもない祈り

島本 理生 著

人を好きになることが自らの救済に繋がる。そんな危うい恋愛を本書は非常に繊細にかつ率直に描かれています。
本書の愛の形には賛否はあるでしょうが、島本さんの登場人物へのまなざしは暖かい。私はそこに島本さんの愛に没入してしまう人間の弱さへの肯定を感じます。

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あられもない祈り

2010.05.19

あられもない祈り

島本 理生 著

後悔と罪悪感を抱えたまま、海に沈んでいくような〈私〉の愛。
その果ての絶望と孤独を、息を潜めるようにして読みました。

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