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単行本

トテツモナイウソノセカイシ

とてつもない嘘の世界史

トム・フィリップス

禰冝田 亜希

受賞
全国学校図書館協議会選定図書

単行本 46 ● 288ページ
ISBN:978-4-309-22806-8 ● Cコード:0022
発売日:2020.06.27

定価2,530円(本体2,300円)

×品切・重版未定

  • 話題のフェイクニュースから、デマ、国家の嘘、商業上の嘘、集団妄想まで、歴史上の真実でないものをとことん追究。『とてつもない失敗の世界史』の著者が贈るメガトン級の「嘘」列伝!

    史上最悪の「フェイク」列伝!
    好評『とてつもない失敗の世界史』第2弾!
    なぜ嘘がはびこるか——それは真実より多様性があって、数が多く、魅力的だからだ。
    コロナ禍のデマ、トランプの嘘……しかし人類はもっとすさまじい嘘に荒らされてきた。誤報・誤解・風評、常軌を逸したでたらめ、長生きし続けるほら話など、驚異の事件を満載。

     メディアはだまし、地図は嘘をつき、詐欺師はかつぎ、政治家はものごとをねじ曲げる。商売人は吹っかけ、もぐりの医者は人を殺している。
     嘘一つが世界を半周まわる陰には、ゆうに何千もの嘘がおもてに出られずに控えている。そこでは大量の嘘が生存競争の巨大な実験場さながらに、どの嘘に最も説得力があり、最も長生きできるかを競っている。嘘は現実との整合性をつけなければならない制約にしばられないうえ、ゾンビのように何度も何度もよみがえる。

     ここでお目にかける多くは信じがたいが、それでもどの話にもそれを信じた誰かがいる。本書を読み終わったころには、なぜいまだかつて「真実の時代」がなかったかがよくわかり、人類が思いついたさまざまな輝かしい嘘八百の数々をお楽しみいただけるだろう。
     確かに私たちは皆、真実と嘘が渾然と入り混じった海で泳いでいる。世の中はまぬけでややこしく、何が起こっているかを正しくわかる者など誰もいない。そもそも私たちの脳がそうできているからである。だが、そのことは危機ではない。これまでもずっとこうだったのだから。
     私たち自身をも顧みる必要もある。これは誰にでも当てはまることで、どれほど自分が真実に忠実だと思っていても「利己心のわな」にたやすく陥ることもあれば、こうだったらいいのにという「希望的な観測」に従うこともある。

    【目次】より
     はじめに————真実のとき
    第1章 真実でないことの起源
      時計ゲーム/家の前の雄の赤牛
    第2章 フェイクニュースは昔から
      印刷屋リーズの死亡記事/最初の新聞「レラツィオン」とニュース中毒/コーヒーハウス閉鎖宣言
    第3章 誤情報があふれる時代
      月に住むこうもり人間/蛇の闖入/切り裂きジャック/ハレー彗星/クロイドンの猫殺し/狂気の毒ガス犯/浴槽のほら話
    第4章 あると信じた幻の地
      アフリカのコング山脈/モレルの架空の島/嘘の北極到達と二人の探検家/巨大な金の岩礁
    第5章 ぺてん師のいかさま宣言
      架空の楽園国という悪徳商法/信用詐欺師/ラ・モット夫人/非凡な才能をもった偉大なぺてん師/にせの文書とにせの地位/金庫と借金と豪奢な生活
    第6章 国家は嘘をつく
      反カトリックの大騒動を巻き起こした嘘つき男/ウォーターゲート事件/スエズ危機/ドイツの死体工場/残酷な頭皮事件/ベンジャミン・フランクリンのほら話
    第7章 商売における嘘
      嘘にもとづいたビジネス帝国/古代メソポタミアの嘘つき商人/世界一偉大な興行師/ヤギの腺分泌の医者/メスメルの動物磁気
    第8章 集団で信じる妄想
      ガトウィック空港のドローン騒動/幻の飛行船パニック/井戸に毒を入れたパニック/魔女狩りの狂気/ジャージーの悪魔
    結論 今より真実のある未来へ
      ウィキペディアのハナグマ事件/サラエヴォ事件とサンドイッチ/チューリップ投機熱



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    著者
    トム・フィリップス
    Tom Phillips
    ロンドンを拠点とするジャーナリスト兼ユーモア作家。ケンブリッジ大学で考古学、人類学、歴史学などを学ぶ。現在はファクトチェック(事実確認)を請け負う非営利団体フル・ファクトの元編集者であり、前職は世界的なオンラインサイト、バズフィードUKの元編集ディレクターだった。前著『とてつもない失敗の世界史』は2018年に出版され、英国で4万5000部を突破し、世界30以上の国と地域で刊行されている。短い期間ではあったが、コメディアンとしての職歴もある。テレビ業界でも働いた。英国議会でも働いた。秘密諜報員としても働いた。この3つのうち1つは嘘である。

    訳者
    禰冝田亜希(ねぎた・あき)
    翻訳家。早稲田大学卒業。椙山女学園大学でおもにイギリス文学を、ニュースクール大学とニューヨーク市立大学でアメリカ文学を学ぶ。訳書、トム・フィリップス『とてつもない失敗の世界史』など。

著者

トム・フィリップス (フィリップス,T)

ロンドンを拠点とするジャーナリスト兼ユーモア作家。ケンブリッジ大学で考古学、人類学、歴史学などを学んだ後、テレビや議会でコメディーを披露。バズフィードUKの編集ディレクターを経てフルファクト編集者。

禰冝田 亜希 (ネギタ アキ)

翻訳家。早稲田大学卒業。椙山女学園大学で主にイギリス文学を、ニュースクール大学とニューヨーク市立大学でアメリカ文学を学ぶ。訳書に『とてつもない?の世界史』など。

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