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単行本

ニセジョウホウトドクサイシャ

偽情報と独裁者

SNS時代の危機に立ち向かう

マリア・レッサ

竹田 円

受賞
読売 日経 東京 / 全国学校図書館協議会選定図書

単行本 46変形 ● 368ページ
ISBN:978-4-309-23129-7 ● Cコード:0030
発売日:2023.04.26

定価2,420円(本体2,200円)

○在庫あり

  • ノーベル平和賞のジャーナリストがついに語る、闘いの記録! SNS時代の情報戦争にいかに立ち向かうか? フェイクや憎悪から世界を救うための熱き提言! 序文:アマル・クルーニー。

    「私の国で起きていることは、いずれ世界のほかの国でも起きる」
    ノーベル賞ジャーナリストの警告!!



    ●本文より
    「ノーベル賞授賞式から三か月も経たないうちに、ロシアがウクライナを侵略した。二〇一四年にクリミア半島に侵攻し、ウクライナからこれを奪って併合し、傀儡政府をねじ込んで以来、オンラインでばらまいてきたメタナラティブを利用して。その戦術とは? 情報を隠蔽して、噓と交換する。(中略)ロシアは、架空のネットアカウントを作り、ボット軍団を展開し、ソーシャルメディア・プラットフォームの脆弱性につけ込んで生身の人間を欺いた。世界のあらたな情報の門番(ゲートキーパー)となった、アメリカ人が所有するプラットフォームにとって、こうした活動はさらに多くのエンゲージメントを作り出し、さらに多くの金をもたらした。門番と偽情報工作員の目標が合致した。
     このときはじめて、私たちは情報戦争の戦術に気づいた。その戦術はすぐに世界中で展開されるようになる。フィリピンのドゥテルテ、イギリスのEU離脱、カタルーニャ州の独立運動、「選挙泥棒を止めろ(ストップ・ザ・スティール)」。八年後の二〇二二年二月二四日、クリミアを併合したときと同じ手口、同じメタナラティブを使って、ウラジーミル・プーチンはウクライナそのものを侵略した。このように偽情報は、ボトムアップとトップダウンで、まったくあたらしい現実を製造できる


    ●各界著名人・各紙誌絶賛!

    「私の個人的なヒーロー」
    ――ヒラリー・クリントン

    「じつに卓越していて、変革をもたらしてくれる」
    ――ショシャナ・ズボフ(ハーバード・ビジネススクール名誉教授、『監視資本主義』著者)

    「レッサは私たちすべての支えを必要としている」
    ――英国『ガーディアン』紙

    「彼女には未来が見えていた」
    ――英国『オブザーバー』紙


    ●原題
    How to Stand Up to a Dictator: The Fight for Our Future(2022年刊)


  • 序文 アマル・クルーニー

    序章  透明な原子爆弾――(過去のなかのいま)この時を生きる

    第Ⅰ部 帰郷――権力、プレス、フィリピン 一九六三〜二〇〇四年
    第1章 黄金律――学ぶという選択をせよ
    第2章 倫理規定(オナーコード)――線を引け
    第3章 信頼の速度――鎧を外せ
    第4章 ジャーナリズムの使命――正直になれ

    第Ⅱ部 フェイスブックの台頭、ラップラー、インターネットのブラックホール 二〇〇五〜二〇一七年
    第5章 ネットワーク効果――着実な一歩が重大な転機につながる
    第6章 変化の波を起こす――チームを作ろう
    第7章 友達の友達が民主主義を駄目にした――速くではなく、ゆっくり考えよう
    第8章 法の支配が内部から崩れる仕組み――沈黙は共謀と同じ

    第Ⅲ部 弾圧――逮捕、選挙、私たちの未来を懸けた戦い 二〇一八年〜現在
    第9章 無数の傷を生き延びて――善を信じよう
    第10章 モンスターと戦うためにモンスターになるな――恐怖を受け入れよう
    第11章 一線を死守する――殺されないかぎり、あなたは強くなれる
    第12章 なぜファシズムが勝利をおさめつつあるのか――協力、協力、協力

    エピローグ

    二〇二一年ノーベル平和賞受賞者マリア・レッサとドミトリー・ムラトフによる情報危機に対処するための一〇の提言

    謝辞
    訳者あとがき
    原注

著者

マリア・レッサ (レッサ,マリア)

ジャーナリスト。CNNの東南アジア2支局の開設・運営などを経て、フィリピンのニュースサイト「ラップラー」を共同で創設。調査報道にもとづいた政権批判で世界的に注目される。2021年、ノーベル平和賞受賞。

竹田 円 (タケダ マドカ)

翻訳家。東京大学大学院人文社会系研究科修士課程修了。スラヴ文学専攻。訳書に、グリーン『モラル・トライブズ』、ベヴィンス 『ジャカルタ・メソッド』、ポメランツェフ 『嘘と拡散の世紀』(共訳)ほか。

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