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単行本

ルポウマセナイシャカイ

ルポ 産ませない社会

小林 美希

受賞
全国学校図書館協議会選定図書

単行本 46 ● 304ページ
ISBN:978-4-309-24622-2 ● Cコード:0036
発売日:2013.06.24

定価1,760円(本体1,600円)

×品切・重版未定

  • 「産めない」のではなく、社会が「産ませない」のだ。孤立する母親、妊娠解雇、ベルトコンベア化するお産、商業化し消費される妊娠……出産に前向きになれない社会に光を探す痛切なルポ。

    まるで、「子どもが心配なら家で(母親が)みろ」と言わんばかりの環境が整ってはいないだろうか。

    マタニティ・ハラスメント、“孤育て”、妊娠解雇、職場流産、ベルトコンベア化するお産……なぜ今、子どもを産むことに前向きになれないのか。
    子育てを未だに「女性」に押しつけ続ける現実を問う、痛切なルポ。

  • 【第1章 なぜ、親になれないのか】
    今、親になると孤立してしまう理由/就職氷河期世代が妊娠期に抱える問題/妊娠を理由にした雇い止め/年々増える35歳以上の高年齢出産/アラフォー助産師/消費される“婚活・妊活”/“女性誌的”育児の間違い/自分の満足のための妊娠/「命の選別」につながる出生前診断/「産後うつ」と向き合う/3人の子を置いて“失踪”した妻/困難を極める都市部での育児/近所のおばちゃん・おじちゃんの存在/新生児訪問で感じる危険信号/親になることを否定する職場/男性の育児休業の現実

    【第2章 ベルトコンベア化するお産】
    悲鳴を上げる産科医療/足りない産婦人科医/産科医療の危機レベル/医師が忙しすぎることで起きる弊害/どこに勤めても悲惨/「病院によって、こうも違うものか」/“セレブクリニック”でのお産/「あっさり検診」への不安  /激減するベテラン助産師/地方で強まる悪循環

    【第3章 奪われる子どもの幸せ】
    苛酷な労働を強いられるNICU/丁寧なケアが否定される/「ありがとう」が消えた職場/貴重な小児科医の妊娠解雇/親が育つチャンス/この病院で産んで良かったと思えるか/なぜ女というだけで働けないのか/幼稚園を追い出された「何もできない子」/ケアされる障がい者と、ケアされない障がい者  /虐待を直視する現場/乳児院で起きていること/「子育てはゲームでないと伝えてあげないと」/母子を孤立させる食物アレルギー

    【第4章 良いお産に向けて】
    赤ちゃんを迎える親に伝えたいこと/「仕事をしているからこそ、育児もがんばれる」/育児から復帰した助産師たちの声/離職率を激減させた病棟/奮闘する地域の診療所/必要なのは「寄り添う助産師・叱ってくれる医師」/医療の高度化の「その後」が問われる時代/子の居場所が少ないなかで/心疾患患者の明るい未来/好成績を収める「キャリアママチーム」/見直されるべき母乳の素晴らしさ/注目されるカンガルーケア/茨城県で初の「おっぱい券」/支え合う場所をつくる/子どもを産める社会に向けて

著者

小林 美希 (コバヤシ ミキ)

1975年生。労働経済ジャーナリスト。神戸大学法学部卒。株式新聞社、毎日新聞社『エコノミスト』編集部記者を経て、2007年よりフリーのジャーナリスト。著書に『看護崩壊』、『ルポ 職場流産』など。

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