シリーズ: 
  1. 文藝

雑誌

ブンゲイニセンジュウナナネンカキゴウ

文藝 2017年夏季号

雑誌 A5 ● 486ページ
発売日:2017.04.07

定価1,430円(本体1,300円)

×品切・重版未定

  • 【小説】[新連載]橋本治[初小説]ミヤギフトシ[中篇]辻原登/岸川真/中山智幸/中原清一郎/早助よう子【日記】[新連載]植本一子【対談】赤坂憲雄×小森陽一

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    「文藝2017年夏号」に掲載いたしました辻原登氏「いかなる因果にて」の中で、一部、事実と異なる表現がございました。下記のように訂正いたしますとともに、お詫び申し上げます。

    〈該当箇所〉 p30下段 前から11行目
    (誤)
    接見の際、被告との間で~
    (正)
    法廷上、被告との間で~

  • 【新連載】
    橋本治「落語」シリーズ
    「爺(じじい)は悩み婆(ばばあ)は嘆く 書替老耄(かきかえおいぼれ)ハムレット」 口演 橋本治 第一夜

    【創作】
    辻原登「いかなる因果にて」
    「私」はなぜ、この場所に居るのか…――二〇一六年十一月三十日に報じられた、ある男の逮捕のニュース。それはやがて、中学時代に遭遇した教師による壮絶なリンチ事件の記憶へと「私」を誘(いざな)う。世界の深層に迫る傑作。

    【初小説】
    ミヤギフトシ「アメリカの風景」(146枚)
    黄金色に揺れる草原のなかで、僕はアメリカと出会う――沖縄、ニューヨーク、大阪を舞台に描き出される、まったく新しいアイデンティティのかたち。気鋭の現代アーティストが瑞々しい筆致で挑んだはじめての小説!

    【創作】
    岸川真「ヘリックス・B」(161枚)
    赤木シルオ、「怪物」と呼ばれた男――「近々世界の構造を変えてみます」――高度管理社会の下、ひとりの男の欲望が生んだ究極の管理システム。それは狂気か、正気か。気鋭の作家が現代に突きつける問題作!

    中原清一郎「消えたダークマン」(127枚)
    「きれいな戦争」と人間の行方を描く傑作――写真の世界から暗室が消え、戦争からは暗部が拭い去られた…現場を外された新聞社のカメラマン矢崎晃。紛争が起きた時のみ彼は、誰も行きたがらない最前線に立つ。

    中山智幸「おまえは家族を愛していない」(204枚)
    誰がための「愛」なのか?――シマノの家に届いた一通の手紙。そこにはある事件の容疑者の名前とともに、「あんたが養鶏場を焼け」という一文が書かれていた……〈家族であること〉に正面から挑む飛躍作。

    早助よう子「非行少女モニカ」(108枚)
    わたしは宿命的に逃亡者――党と党との戦争により逃亡生活に入った母は、モニカと名付けた子を交通事故で失う。そしていま、わたしは生まれた。わたしの名はモニカ。圧倒的な身体的リアルを描く、気鋭の意欲作!

    中原昌也「劣情の珍獣大集合」
    片岡義男「青林檎ひとつの円周率」
    藤野可織「ドレス」


    【新連載】
    植本一子「24時間365日」第一回 二〇一七年二月二十三日~三月七日
    病を抱える夫と成長する子ども、日々追われる仕事、そして絶縁した実家との関係……現在しか見えない日常を解きほぐす〈くらしの実験〉が、いま始まる。日記文学の新地平!

    【シンポジウム】
    舞台の古典 人のおろかは時代を越えて
    [対談]
    池澤夏樹×岡田利規「無数の満たされない魂」  
    [座談]
    いとうせいこう×三浦しをん×いしいしんじ×松井今朝子「浄瑠璃は波乱万丈のドラマ」
    能・狂言、「菅原伝授手習鑑」、「義経千本桜」、「仮名手本忠臣蔵」――不朽の名作文学にして上演台本である舞台の古典をいかに訳したのか。日本文学全集刊行記念。

    【特別対談】
    赤坂憲雄×小森陽一「東北独立宣言(とーほぐどぐりじすんべ)――井上ひさしをめぐる地方・言葉・文学」
    三・一一発生当時に語られた問い――「井上ひさしならなんと言うだろうか?」震災から六年、『吉里吉里人』を通していま立ちあがる、新たなる共同体の思想。

    【エッセイ】
    前田司郎「幸せに生きたいといつも思っている」
    小山健「ぼくは神さまを1ミクロンも信じていない」

    【連載完結】
    山内マリコ「短篇シリーズ 選んだ孤独はよい孤独 人生」


    【連載小説】
    絲山秋子「夢も見ずに眠った。 とんぼがえりの妻」連作第六回
    島田雅彦「絶望キャラメル」第四回
    津原泰水「夢分けの船」第四回
    恩田陸「灰の劇場」第十四回
    町田康「ギケイキ」第十七回

    【連載】
    横尾忠則×保坂和志×磯﨑憲一郎「アトリエ会議」二〇一七年二月十七日
    高橋源一郎「一億三千万人のための「論語」教室」第八回
    湯川豊「大岡昇平論」第二回 長篇の達成――『野火』『武蔵野夫人』の位置

    【書評】
    松浦理英子『最愛の子ども』 [評者]松田青子
    いとうせいこう『どんぶらこ』 [評者]中島京子
    羽田圭介『成功者K』 [評者]豊﨑由美
    木下古栗『生成不純文学』 [評者]長嶋有
    伊藤比呂美『切腹考』 [評者]石川忠司
    古井由吉『ゆらぐ玉の緒』 [評者]藤沢周
    椿實『メーゾン・ベルビウの猫』 [評者]本多正一
    小林エリカ『彼女は鏡の中を覗き込む』 [評者]瀬戸夏子
    松田青子『おばあちゃんたちのいるところ』 [評者]青木淳悟
    村上春樹『騎士団長殺し』 [評者]田村文
    窪美澄『やめるときも、すこやかなるときも』 [評者]倉本さおり
    チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ/くぼたのぞみ=訳『男も女もみんなフェミニストじゃなきゃ』 [評者]星野智幸
    武田砂鉄+益田ミリ『せいのめざめ』 [評者]辛酸なめ子
    少年アヤ『果てしのない世界め』 [評者]雪舟えま
    夏目深雪+金子遊=編『アピチャッポン・ウィーラセタクン 光と記憶のアーティスト』/東京都写真美術館=編『アピチャッポン・ウィーラセタクン 亡霊たち』 [評者]空族


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