シリーズ: 
  1. 文藝

雑誌

ブンゲイニセンニジュウゴネンシユウキゴウ

文藝 2025年秋季号

雑誌 A5 ● 520ページ
発売日:2025.07.07

定価1,540円(本体1,400円)

○在庫あり

  • 創作:児玉雨子、佐佐木陸、小原晩/特集:「戦争の傷跡」(仮)村田沙耶香、宇佐見りん/新連載:いとうせいこう

    【創作】
    児玉雨子「目立った傷や汚れなし」
    フリマアプリせどりのサークルに加入した翠(すい)。物の価値を見極める活動に高揚する一方、休職中の夫への愛情は下降し―価値をめぐる快楽と葛藤がバキバキに交差する!

    佐佐木陸「ごみのはての」
    「この世界は、にせものなのよ」。ごみ屋敷でめぐりあう便利屋ども×老婆×闇バイトの男たち。噓と真実をめぐり、声なき者たちの叫びが炸裂する文藝賞受賞第一作!

    小原晩「今日はユーカリ食べちゃったから眠くて眠くて」
    百子(ももこ)は心ぼそくなると、同じマンションに住む山彦(やまびこ)さんに会いに行く。恋人である川太郎との生活や、過(よぎ)る母の記憶。そしてまた水曜日がやってくる。気鋭が紡ぐ再生の物語。

    【新連載】
    いとうせいこう「難民移民モノローグ」
    日本に生きる難民移民、そして支援者。よるべない地で生きぬく人々の足跡がいま編みなおされる――文学とノンフィクションの臨界点。

    岸政彦「犬は人生」犬は飛行機
    ある日、家族になった元野犬の保護犬「ちくわ」。日々繰り返される愛おしい時間のなかに潜む、かつての喪失。見つめ直される「生」と新しい家族の形とは――

    【特集 戦争、物語る傷跡】
    ◎鼎談
    小林エリカ×永井玲衣×奈倉有里「語りたい、でも忘れたい」終わらない記憶と対話

    ◎創作
    村田沙耶香「忘却」
    言葉を失った「私」が従事するのは、自殺幇助のアルバイト。忘却することで生き延びる日常の果ては――
    柴崎友香「おだやかな日常について」
    ロサンゼルスの風景に潜む、歴史の沈黙と語られなかった言葉。日々の記憶が時空を超えて重なり合う。
    町屋良平「少年AB」
    立川、熱海そして京都。ある事件の記憶をかかえる朝見(あさみ)があの日「われわれ」に返したかった言葉とは――
    芦沢央「ペグマン」
    正しくありたい。しかし調べるほどわからなくなる――ガザに心を飛ばし苦悩する作家が逃げ込む先は?
    高橋知由「咬傷」
    術後の譫妄(せんもう)の中で聞いた戦争の報と首に残る「咬み跡」。現実か幻か、身体が記憶した傷が静かに疼く。

    ◎エッセイ
    宮地尚子・清水加奈子「〈内海〉の声は聴こえるか」
    五所純子「青っ恥」
    大田ステファニー歓人「八十年ぶんのかさぶた」
    マユンキキ「父の傷、私の傷」
    大前粟生「戦争の身体」

    ◎読書ノート
    齋藤美衣「傷跡をまなざすための読書」

    ◎論考
    信田さよ子「被害と傷、そしてトラウマ」

    【連載】
    朝吹真理子「ゆめ」【最終回】
    岸本佐知子「尻 on fire 日記」【第2回】
    柳美里「JR常磐線夜ノ森駅」【第7回】
    皆川博子「ジンタルス RED AMBER 風配図Ⅱ」【第8回】
    町田康「ギケイキ」【第48回】
    山本貴光「文芸的事象クロニクル」2025年3月〜5月

    【季評】
    水上文「たったひとり、私だけの部屋で 労働と文学」2025年3月〜2025年6月

    第9回「日本語で読みたい韓国の本翻訳コンクール」、募集開始

    【書評】
    吉本ばなな『ヨシモトオノ』【評】前川知大 
    向坂くじら『踊れ、愛より痛いほうへ』【評】伊藤亜和
    パーシヴァル・エヴェレット 木原善彦訳『ジェイムズ』【評】中村隆之
    綿矢りさ『激しく煌めく短い命』【評】坂崎かおる 
    町屋良平『生活』【評】井戸川射子
    カミラ・グルドーヴァ 上田麻由子訳『人形のアルファベット』【評】小野絵里華
    中原昌也『焼死体たちの革命の夜』【評】芦花公園

    第63回文藝賞応募規定
    次号予告・著者一覧

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