読者の声
この本に寄せられた“ 読者の声 ”です。
★2019.05.09
仕事でも、日常生活でも、つらいことがあるたびに「セミになりたい...人間やめたい...」と思ってきました。
そんな中で偶然出会ったこのお話。セミが送る日々と自分のそれを重ねて、同調していたかもしれません。だからこそラストシーンに胸を抉られ、ずるいと、羨ましいとさえ感じてしまいました。
何年も土の中で眠り続け、世界に飛び出してもわずか数日でその一生を終えるセミ。このお話は会社を土に例えていて、そこから出て得るものはとてつもない解放感と、確実にやって来る終わりで。
セミよりもたくさんの選択肢を持っているはずの人間ですが、それが果たして豊かなことなのか、わからなくなりました。セミも人間もほかの生き物も、みな同じなのかもしれない。
東京都 れいみ さん 26歳 女性