- 受賞
- 東京 / 全国学校図書館協議会選定図書
単行本 A4変形 ● 32ページ
ISBN:978-4-309-29019-5 ● Cコード:0071
発売日:2019.05.14
定価1,980円(本体1,800円)
○在庫あり
-
セミが人間と一緒に会社で働いている。誰からも認められず昇進もせず、それでも17年間コツコツと……。 誰の心にも残る、印象的な、静かで過激な問題作。
人間なんて大したことない。
誰もがたぶん気づいているこの事実を、物語で描くのは、本当に大変なことです。
それをこれだけの枚数でやってのけるとは、いつもながら恐れ入ります。
(道尾秀介氏)
著者
ショーン・タン (タン,ショーン)
1974年オーストラリア生まれ。絵本作家。本書のほか、『遠い町から来た話』『セミ』『内なる町から来た話』など。リンドグレーン賞、グリーナウェイ賞など受賞多数。『ロスト・シング』でアカデミー短編賞受賞。
岸本 佐知子 (キシモト サチコ)
1960年生まれ。翻訳家。訳書に、ミルハウザー『エドウィン・マルハウス』、ジュライ『最初の悪い男』、ベルリン『すべての月、すべての年』、スミス『五月 その他の短篇』、タン『内なる町から来た話』など。
読者の声
仕事でも、日常生活でも、つらいことがあるたびに「セミになりたい...人間やめたい...」と思ってきました。
そんな中で偶然出会ったこのお話。セミが送る日々と自分のそれを重ねて、同調していたかもしれません。だからこそラストシーンに胸を抉られ、ずるいと、羨ましいとさえ感じてしまいました。
何年も土の中で眠り続け、世界に飛び出してもわずか数日でその一生を終えるセミ。このお話は会社を土に例えていて、そこから出て得るものはとてつもない解放感と、確実にやって来る終わりで。
セミよりもたくさんの選択肢を持っているはずの人間ですが、それが果たして豊かなことなのか、わからなくなりました。セミも人間もほかの生き物も、みな同じなのかもしれない。
(れいみ さん/26歳 女性)
この本の感想をお寄せください
本書をお読みになったご意見・ご感想などをお気軽にお寄せください。
投稿された内容は、弊社ホームページや新聞・雑誌広告などに掲載させていただくことがございます。
※は必須項目です。恐縮ですが、必ずご記入をお願いいたします。
※こちらにお送り頂いたご質問やご要望などに関しましては、お返事することができません。
あしからず、ご了承ください。お問い合わせは、こちらへ