文藝


【第五三回文藝賞発表】
◎受賞作
町屋良平「青が破れる」
この夏、彼女が死んで、友達が死んで、友達の彼女が死んだ――
秋吉、梅生、ハルオ、とう子、夏澄—―五人の不定の生が紡ぎだす未知の感情。選考委員絶賛! 清新な文体により新たなる青春の地平を拓く、鮮烈のデビュー作。

◎ 選評
斎藤美奈子「異端者の意見」
藤沢周「破れ目からの景色」
保坂和志「知識や技術でないもの」
町田康「選評」

受賞の言葉
選考経過
第五四回文藝賞応募規定

◎ 受賞記念対談
町田康×町屋良平「ままならない激情の静けさ」

【長篇一挙掲載】
谷崎由依「囚われの島 またはアステリオスの物語」(360枚)
「救い」と「犠牲」と「記憶」…、著者最高傑作!――次の夢でも、また次の夢でも……この世の醜さを集約した「ぼく」を、あなたは救ってくれますか? 蚕を飼う盲目の男に魅入られた女の、時を超えた記憶をめぐる物語。

【新連載】
長野まゆみ「銀河の通信所」前篇
生者も死者も、賢治を語る!――博物館のレオーノ・キュースト氏、蝶屋のコバ先生、小説家の稲垣ATUROH氏など賢治さんゆかりの人びとが、賢治銀河のなりたちを語る、魅惑の通信小説!

【創作(中長編)】
佐川光晴「月が踊る」(220枚)
叩き付けられる現実、問われる私たちの未来――訪中団の団長として大学生二十四名を引き連れ中国を訪れた翻訳家・山名順一。ホテルの一室、いま彼の手には、新疆ウイグル自治区の現実を収めたUSBが…著者新境地!

笙野頼子「人喰いの国」(150枚)
腐敗する現代に穿たれた、激烈なる亀裂!――すべてが契約に縛られた世界で、詩歌のもとに届けられた、この世界を揺るがす手紙……「ひょうすべ」シリーズ、ついに完結!

【創作(短篇)】
篠原勝之「アマテラスの踵」
片岡義男「ピーばかり食うな」
川﨑大助「アメリカの朝食 Breakfast in America」
藤野可織「愛犬」
中原昌也「わたしは花を買いにいく」

【エッセイ】
いがらしみきお「ぼんやりした不安」
岸政彦「羊串と教科書」
和合亮一「ふと猫の目の光に振り返り――『未来の祀りふくしま』をめぐって」

【特別対談】
木皿泉×羽田圭介「脚本家から小説家へ、小説家から俳優へ!?」
脚本家が出演をオファーしたのはなんと小説家!? 稀代の表現者たちが、オリジナリティの本質を語り尽くす!

【連載完結】
宮内勝典「永遠の道は曲がりくねる」最終回

【連載小説】
古川日出男 掌篇シリーズ 糸糸(いといと)「つるつるの小石都市/愛の不在/グッドモーニンググッドナイト/うはうさぎのうなんですか? いいえ、うは裏切りのうですね」
山内マリコ 短篇シリーズ 選んだ孤独はよい孤独「出て行きます」
絲山秋子「夢も見ずに眠った。」 連作第四回「居留守の世界」
島田雅彦「絶望キャラメル」第二回
津原泰水「夢分けの船」第二回
恩田陸「灰の劇場」第十二回
町田康「ギケイキ」第十五回

【連載】
横尾忠則×保坂和志×磯﨑憲一郎「アトリエ会議」二〇一六年八月二日

【書評】
保坂和志『地鳴き、小鳥みたいな』 [評者]滝口悠生
谷川直子『世界一ありふれた答え』 [評者]落合恵子
辻原登『籠の鸚鵡』 [評者]荻世いをら
鹿島田真希『少年聖女』 [評者]倉本さおり
池田浩士=文/髙谷光雄=絵『戦争に負けないための二〇章』 [評者]星野智幸
松田青子『ワイルドフラワーの見えない一年』 [評者]山崎ナオコーラ
ドナ・タート/岡真知子=訳『ゴールドフィンチ』(全四冊) [評者]豊﨑由美
山下澄人『しんせかい』 [評者]飴屋法水
松原耕二『反骨 翁長家三代と沖縄のいま』/野里洋『沖縄の乱 燃える癒しの島』 [評者]外岡秀俊
リディア・デイヴィス/岸本佐知子=訳『分解する』 [評者]松田青子
沖島勲『モノローグ 戦後小学生日記』 [評者]金子遊

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