日本文学の最高峰、言葉と生をきわめた文学者・古井由吉のすべてに迫る。生前のインタビュー、〈対談〉松浦寿輝×堀江敏幸、蓮實重彦などの古井由吉論集成、全作品ガイド、エッセイ他。

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今年2月に逝去した日本を代表する文学者・古井由吉、その文学と生を論考、対談、そして本人のインタビュー、エッセイなどを集めて顕彰する一冊。

対談　
松浦寿輝×堀江敏幸　
禍々しき静まりの反復

「古井由吉自選作品」刊行記念連続インタビュー
文学は「辻」で生まれる　
聞き手　堀江敏幸
４０年の試行と思考　古井由吉を、今読むということ
聞き手　佐々木中

作家が選ぶ偏愛的「古井由吉他撰作品」


古井由吉　競馬徒然草
古井由吉初期エッセイ・アンソロジー　




エッセイ
吉本隆明　古井由吉について
小島信夫　三度会った印象
後藤明生　古井氏の「古井です」
佐伯一麦　隠遁者への忠告　


論考
石川義正　時間の感染
片岡大右　古井由吉の風景のための序説
築地正明　反復する「永遠」の今

島田雅彦　陽気なリビング・デッドたち
佐々木中　仮の、往生の、傳の、試みの、文
朝吹真理子　「夢は終ることがないように、言葉も終るすべを知らないーー夢のなかでは」
柄谷行人　閉ざされたる熱狂　古井由吉論
蓮實重彦　翳る鏡の背信　古井由吉の『水』を繞って
川村二郎　主題を求める変奏　


インタビュー　夫・古井由吉の最後の日々　古井睿子　

全作品解題　築地正明　
古井由吉自筆年譜