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単行本

ゾウオノカガク

憎悪の科学

偏見が暴力に変わるとき

マシュー・ウィリアムズ

中里 京子

受賞
朝日 日経

単行本 46変形 ● 416ページ
ISBN:978-4-309-23127-3 ● Cコード:0030
発売日:2023.03.28

定価3,245円(本体2,950円)

○在庫あり

  • 世界を揺るがすヘイトクライム(憎悪犯罪)はなぜ起きるのか? 神経科学やデータサイエンスなどを駆使し、先史時代からAI時代にいたるまでの「憎悪」の構造を解明。処方箋を提示する!

    ネット右翼、陰謀論、テロ攻撃――
    なぜ無くならないのか?


    “普通”の人々が「憎悪(ヘイト)」に駆られて、
    誹謗中傷や暴行に手を染めるメカニズムとは?
    そして、それを止める方法とは?
    英国政府、Twitter、Googleなどに助言を行う第一線の犯罪学者が、
    神経科学や心理学、データサイエンスを駆使して辿り着いた結論!


    ●本文より
    「本書の読者は、偏見がヘイトクライムに変わるティッピングポイント(転換点)を探ってゆく過程で、有史以前の祖先から二一世紀の人工知能までを含めた、全世界にまたがる旅をしてゆくことになる。また実際のヘイトクライム事件を通して犠牲者と加害者双方の話を知り、専門家の話に耳を傾け、最新の科学ツールを活用することにもなる。複数のレンズを通して見ることにより、人間行動について一般的に信じられている考えに逆らう、直感に反するショッキングな説明を読み、そのたびに「なぜ一部の人は偏見を行動に移し、なぜほかの人はそうしないのか」という疑問の答えに少しずつ近づいてゆくだろう」


    ●レビュー
    「これは世界を変える本だ」
    ――アリス・ロバーツ(人類学者、英国バーミンガム大学教授)

    「何が私たちを分断しているかを冷静かつ厳密に見ている」
    ――英国『ガーディアン』紙


    ●原題
    The Science of Hate: How prejudice becomes hate and what we can do to stop it(2021年刊)


  • プロローグ 憎悪とともに生きる
    はじめに


    第Ⅰ部 憎悪の基盤

    第1章 憎むとはどういうことか

    “憎む”とはどういうことか
    ヘイターのプロファイル

    第2章 ヘイトクライムの発生件数
    いつ、どのように数えているか
    ヘイトクライム件数は増えているか

    第3章 脳と憎悪
    柔らかい灰色の鎧の下で
    脳内の憎悪領域を同定する
    私たちを憎悪に押しやる領域
    憎悪を抱いているとき、脳の他の部分は何をしているのか

    第4章 私の脳と憎悪
    脳のスキャンを行なってくれる神経科学者を探す
    憎悪を調べる神経科学のつまずき
    脳を超えて

    第5章 集団脅威と憎悪
    集団脅威の検知における進化
    人間の生物学的特徴と脅威
    社会、競争、脅威
    カルチャーマシン、集団脅威、ステレオタイプ
    脅威の“認識”を中和する
    脅威を超えて


    第Ⅱ部 憎悪の促進剤

    第6章 トラウマ、コンテインメント、憎悪

    “平均的な”ヘイトクライム犯
    “例外的な”ヘイトクライム犯

    第7章 トリガーイベントと憎悪行為の増減
    憎悪の引き金を明らかにする
    私たちの心理とトリガーイベント

    第8章 憎悪を生み出す過激派のカルチャー
    意義の探求と極端な憎悪
    神が私にそうさせた
    戦士の心理

    第9章 ボットと荒らしの台頭
    入れたものが返ってくる
    ヘイトスピーチはどれぐらいネットで蔓延しているか
    棒きれと石
    法律はそれを阻止できるか
    ソーシャルメディア企業はそれを阻止できるか
    私たちはそれを阻止できるか

    第10章 言葉と行動による憎悪行為
    極右勢力にとってのゲームチェンジャー
    「現実世界における取り組みの投稿」

    第11章 偏見が憎悪に変わるティッピングポイント
    ――いかにしてそれを防ぐか
    次に起こるヘイトクライムの予測
    憎悪をなくすための七つのステップ
    二〇年間の研究でわかった攻撃者(と私)の特徴


    謝辞
    訳者あとがき
    原注
    索引

著者

マシュー・ウィリアムズ (ウィリアムズ,マシュー)

英国カーディフ大学の犯罪学教授。ヘイト問題研究の第一人者。英国政府、ツイッター、グーグル等に助言を行っている。また、データサイエンスの手法で調査・対策に取り組む「HateLab 」の所長を務めている。

中里 京子 (ナカザト キョウコ)

翻訳家。ダニエル E リーバーマン『運動の神話』、レベッカ・スクルート『ヒーラ細胞の数奇な運命』、ジョシュア・ウォン他『言論の不自由』、デイミアン・トンプソン『依存症ビジネス』など多数。

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