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単行本

クマトヤマネコ

くまとやまねこ

湯本 香樹実

酒井 駒子

発行部数
16万部!
受賞
MOE絵本屋さん大賞、2008年「この絵本が好き!」国内絵本第1位 / 全国学校図書館協議会選定図書

単行本 B5変形 ● 48ページ
ISBN:978-4-309-27007-4 ● Cコード:0071
発売日:2008.04.18

定価1,430円(本体1,300円)

○在庫あり

  • だって、ぼくたちは ずっとずっといっしょなんだ――友だちをなくし哀しみに閉じこもるくま。だが花咲く時は訪れて……感動の絵本。

    〈湯本香樹実さんからのコメント〉
     この『くまとやまねこ』は、ずいぶん長い時間をかけてできあがった絵本なのですが、できあがった今、時間をかけたかいがあったなあと心から思えるし、この絵本で私が書きたかったことも、やっぱり「時間」なのだな、とあらためて感じています。身近な人が亡くなることも含めて、大事な何かを失うというのは、自分自身の一部が死ぬことと等しい。死んだ自分を抱えている間は、時間が止まってしまったようにも思えるけれど、時間は実はきちんと流れていて、なにもしていないように見える人にも、深い変化をもたらしているのではないでしょうか。この絵本のなかのくまが、悲しみに閉じこもり、でもやがて外に出かけていったように、必ず死んでしまった自分自身の一部も、またよみがえる時がくるんだという、そういう時間というものへの深い信頼と感謝の念が、私にこの小さな物語を書かせてくれたのだと思います。
     酒井駒子さんの素晴らしい絵によって、くまやことりややまねこや、命あるものすべてに流れる時の一刻一刻が、一頁一頁、このうえなくいとおしいものとして描き留められました。お読みいただけましたら幸いです。

著者

湯本 香樹実 (ユモト カズミ)

1959年東京都生まれ。作家。著書に、小説『夏の庭 ――The Friends――』『岸辺の旅』、絵本『くまとやまねこ』(絵:酒井駒子)『あなたがおとなになったとき』(絵:はたこうしろう)など。

酒井 駒子 (サカイ コマコ)

1966年兵庫県生まれ。絵本作家。著書に『よるくま』『ぼく おかあさんのこと…』『ロンパーちゃんとふうせん』『金曜日の砂糖ちゃん』『くまとやまねこ』(文:湯本香樹実)、画文集『森のノート』 など。

読者の声

この本に寄せられた読者の声一覧

大事な人の死を体験した時、周りの人は気遣ってくれるが本当の慰めを与えてはくれない。そして引きこもってしまう。
クマは仲良しだった小鳥が死んでしまい、小さな箱に入れていつも落ち歩く。森の仲間は、もうコトリは戻って来ないんだから諦めなさいと言う。クマは引きこもってしまうが天気につられて外へ出ます。
その日、ヤマネコと出会い、ヤマネコはクマに説教めいたことは言わずに、クマに寄り添い、音楽を通して慰めを与えます。
クマはコトリとの過ごした日々を思い出し、しっかりと記憶に残っていることに気づきます。そしてヤマネコとコンビを組んで世界中を演奏旅行で回るようになります。
ヤマネコもクマと同じように大切な誰かを亡くしたんだろうと、古びたタンバリンが物語ります。本当の隣人、本当に慰めることが出来るとはこういうことなんだと教えられます。 (池ちゃん さん/69歳 男性)

本屋さんで何気なく手に取ったこの絵本。読み進めるうちに本屋さんでボロボロ泣いてしまいました。こんなことは初めてです。
くまの心象風景のように、ずっとモノクロだった挿絵が、少しずつ色づいていくのが印象的でした。
くまも、やまねこも、ことりも大好きです。
くまとやまねこの音楽団がわが町に巡業に来る日を待ちわびています。 (すー さん/33歳 女性)

読み終わって書名が「くまとやまねこ」と再認識したとき、本書の内容の奥行きの深さを感じました。「くまとことり:生と死」は別れは辛いが、心の中に生き続けるものであって「くまとやまねこ:生と生」は現実の世界で生き続ける…悲しみを乗り越えて日々の生活を送りながら、心の中に生き続ける思い出と共に『今』を充実させて行きたいとおもいました。 (こいぽん さん/35歳 男性)

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