河出書房新社
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日本文学
同時代の女性歌集
綺羅
栗木 京子 短歌
〈出奔の夢すてきれず氷るほどつめたきトマト頬ばりながら〉巨大化した現代社会の只中で、“家族”はひとりひとりのどのような思いを内側に抱え込んでいるのか? 実力派歌人の待望の歌集。
定価1,602円(本体1,456円)
×品切・重版未定
あした、また
佐伯 裕子 短歌
〈婚とはそも何なりけるか定位置に阿片吸いたる昼顔の夢〉 母として、妻として、そして“世界”を恋うるものとして、鮮烈に現在を生きる女性の心の震えが生む現代を代表する待望の歌集。
モーツァルトの電話帳
永井 陽子 短歌
〈るるるる――と呼べどもいづれかの国へ出かけてモーツァルトは不在〉 日本語の音楽性を自在に駆使し、遥かな“ゆうさりの光”の世界と交響する、現代短歌のあざやかな結晶。
定価1,708円(本体1,553円)
一夏
米川 千嘉子 短歌
〈乳与へて立ち上がりたれば草も陽も一夏(いちげ)の濃ゆき輪郭に燃ゆ〉 一人のひとを恋し、結ばれ、やがて子の母となる。なぜ母は母という生をつなぎ続けているのだろう。
若夏記
今野 寿美 短歌
〈若夏の水が匂へばわたすげの風にしたがふこころゆかしも〉 やわらかにめぐる季節の中で、この世に存在するものみなへ静やかに注がれるまなざしから生まれる限りない優情の歌。
風の吹く日にベランダにいる
早坂 類 短歌
〈生きてゆく理由は問わない約束の少年少女が光る湘南〉 風俗の表面で軽やかに生きる若者の姿を鮮やかに捉えた、新しい時代のイメージが充溢する、次代のホープの第一歌集。
天使がきらり
干場 しおり 短歌
〈別のわれどこか遠くで泣いておりちりりと胸が痛い真夜中〉 一行の抒情詩としての短歌が透明に響かせる、去りゆく青春の、恋や仕事で日日痛みを覚える心のありのままの姿。
コリオリの風
井辻 朱美 短歌
〈きたる世も吹かれておらんコリオリの力にひずむ地球の風に〉――。宇宙的な空間を意識しつつ、地球の古生代から現代までを視野に入れた、時空を超越したファンタジー溢れる歌集。
定価1,388円(本体1,262円)
たまゆら草紙
松平 盟子 短歌
〈ランジェリーすべりおちゆくたまゆらのうすべにいろの迷い愉しむ〉 離婚を体験した女性の、別れた子どもへの思い、また日々接触する異性に対して揺れる女心を華麗にうたう。
ふたりごころ
沖 ななも 短歌
〈一つ一つ放棄しゆけり捨てられるものがそれでもあるうちはよし〉 独身のまま中年に到った女性の日常に触れてくる光景や出来事、男性への思いを新鮮に刻んだ人生の歌集。
きらい
大田 美和 短歌
〈木漏れ日に漏れたる君にくちづける今朝は世界ができて七日め〉 ほのかな恋の芽ばえから悲しい黄昏の別れの歌のほか、鋭利な批評を秘めたフェミニズムの短歌までを収録。話題の第一歌集。
定価1,282円(本体1,165円)
最後から二番目のキッス
〈降るまえの雨の匂いに思いつく今夜が最後のくちづけの場所〉――新鮮な感受性を武器に、時代の中の男女、少女たちの生きゆく光景を素材に、世紀末から“明日”へと向かう〈予感〉の歌集。
ナグネタリョン
李 正子 短歌
〈靴ぬぎてひとりたたずむすすき野のむこうは祖国ふりむけば日本〉 在日韓国人二世として生を享け、宿命的な生き難い場所で短歌に“生の表現”を託した女性の、魂の底からの作品を収録。
かぜのてのひら
俵 万智 短歌
〈男とはふいに煙草をとりだして火をつけるものこういうときに〉 国民的な熱い共感を呼んだ第1歌集『サラダ記念日』以後の、成熟へと向かう内面、教師生活への別れを歌った第2歌集。
定価1,068円(本体971円)
風の婚
道浦 母都子 短歌
〈水の婚 草婚 木婚 風の婚 婚とは女を昏くするもの〉 全共闘・団塊世代の歌人として圧倒的支持を受ける歌人が、年代を深めて、ふたたび新たな“自立”への思いを歌う感動の歌集。