- 受賞
- 第42回野間文芸新人賞
単行本 46変形 ● 384ページ
ISBN:978-4-309-02871-2 ● Cコード:0093
発売日:2020.03.20
定価2,530円(本体2,300円)
○在庫あり
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在日狩り、愛国無罪、新大久保戦争、ヘイトクライム……20XX年、排外主義者たちの夢は叶った。そしていま、反攻の時が始まる。在日三世の気鋭作家による、日本を揺るがす爆薬小説。
世界は敵だ。希望を持つな。殺される前に、この歴史を止めろ。
日本初、女性“嫌韓“総理大臣誕生ーー新大久保戦争、「要塞都市」化した鶴橋、在日狩り、そしてヘイトクライム。
いま、7人の若者が立ち上がる。
生きるための場所を奪い合う世界に、新世代屈指の才能が叩きつける、渾身の問題作。
日本の「今」に投げ込む爆弾のような挑発的問題作。
ーー柳美里
恐ろしい。血が騒ぐ。まがまがしくも新しい在日の物語が生まれた。
ーー梁石日
この痺れるようなディストピアの過剰摂取は、ぼくたちを“深淵(しんえん)からの祈り“でつらぬく
ーー真藤順丈
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特別永住者制度の廃止、外国人への生活保護支給中止、公文書での通名使用禁止……。排外主義が支配する日本で、在日三世の柏木太一(かしわぎたいち)が反攻の計画のために集めたのは、“武闘派“少年の尹信(ユンシン)、自殺願望を抱える宣明(ソンミョン)、帝國復古党の貴島(きじま)、妹を「在日韓国人であるゆえ」殺された金泰守(キムテス)、そしてーー。
1ページごとに震えが走る、怒りと悲しみの青春群像!
著者
李 龍徳 (イ ヨンドク)
1976年、埼玉県生まれ。在日韓国人三世。2014年『死にたくなったら電話して』で第51回文藝賞を受賞しデビュー。2020年『あなたが私を竹槍で突き殺す前に』で第42回野間文芸新人賞を受賞。
読者の声
以前、在日韓国人の方が「日本が好きだけど日本人だとは絶対日本で思われないし韓国に行っても韓国人の扱いはされない」と言っておりました。アイデンティティの揺らぎを考えされられるきっかけになったのが彼でした。そのことを思い出して本書を手に取りました。私が彼と付き合っていた時より、今はもっと反日・反韓という感情が激化していると思います。遠くない未来、本書のような未来を迎える可能性はゼロではありません。差別はいけないというのは簡単なことで、差別というのは人間誰しも組み込まれている業のようなものと考えます。業ならどうするか?差別を、在日の人たちの状況や考えていることを私たちも知ることで少しでも良くなったら良いと思いました。本書は、何よりパワーで読ませるタイプの本だと思いました。その強烈なパワーに負けないように、こちらも本気でちゃんと考えようと思わせられる一冊です。 (あんな さん/31歳 女性)
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