第25回伊藤整文学賞(評論部門)受賞!
- 受賞
- 第25回伊藤整文学賞
単行本 46変形 ● 432ページ
ISBN:978-4-309-02217-8 ● Cコード:0095
発売日:2013.10.28
定価3,960円(本体3,600円)
△3週間~
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国と国のあいだに生きる人びとの息づかいの中からだけ見える世界の真実。名作『暗殺者たち』の原型となった歴史的名著を画期的な漱石論の書き下ろしなどを加えて復活させた決定版。
文学の歴史の「失われた環(ミッシングリンク)」が、そこに残っている
漱石が、植民地「満州」で果たしていた、知られざる使命
鴎外が、「うた」に隠した戦場での真実と良心の疼き
異国語としての「日本語」を生き、抗った、数多くの作家たち
あくなき資料検証と、深い思索がひらいた、未踏の日本語文学史
1998年初めに旧版『国境』を上梓したとき、自分にとって、このテーマはきりのない仕事になるのだろうな、と実感した。日本の旧植民地を背景として書かれた、たくさんの(そして、いまは大半が忘れられている)「日本語文学」と、そこに流れた精神史のかかわりを明らかにしたいと考え、手探りでこの作業に取り組みはじめたのは、まだ、1990年代の前半だった。(中略)『国境』の仕事を今度こそ本当に完結させるためには、さらに自分はここから何を書くべきか。足かけ20年ごしで、やっと、それが見えてきた。これを実行したのが本書『国境[完全版]』である。(本書あとがきより)
著者
黒川 創 (クロカワ ソウ)
1961年生まれ。作家。十代の頃から「思想の科学」に携わり、鶴見俊輔らとともに編集活動を行う。著書に『いつか、この世界で起こっていたこと』『きれいな風貌――西村伊作伝』(ともに新潮社)など。
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