河出文庫 お35-1

イキルタメノテツガク

生きるための哲学

岡田 尊司

河出文庫 文庫 ● 320ページ
ISBN:978-4-309-41488-1 ● Cコード:0195
発売日:2016.11.08

定価792円(本体720円)

△2週間~

  • 人生の危機に直面した時に必要なのは、学問としてではなく現実の苦難を生き抜くための哲学。精神科医が臨床経験を基に綴る絶望を希望に変えた人々の物語。生きる意味と希望が湧き上がる名著を遂に文庫化!

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    絶望こそが、希望のはじまり。あなたを救う、サバイバルストーリーズ。
    感動のベストセラー『愛着障害』『母という病』『夫婦という病』著者最新刊!

    生きるための哲学など必要ない人は幸福である。だが、今「生きづらさ」を抱える人が増えている。人生の危機に直面したとき我々に必要なのは、学問としての哲学ではなく現実の苦難を生き抜くための哲学だ。言葉だけの哲学に用はない。
    精神科医が豊富な臨床経験を基に綴る、絶望を希望に変えた人々の物語。
    愛着障害や親の呪縛に苦しむ人だけでなく「生きづらい」すべての人へ贈る処方箋。
    生きる意味と勇気が湧き上がる名著をついに文庫化! 現代人必読の一冊。


    「私は本書において、生きづらさを抱え、さまざまな苦難や理不尽な試練に直面しながらも、なんとか生き抜いていくために、正解はないとわかってはいても、その問いを問い続けずにはいられない人間として、どうにか意味と勇気を掬い取ろうと苦闘する試行錯誤と、それがたどり着いた究極の叡智を描き出していきたい。それは決して語ることのできないものかもしれないが、そこに漂うものを感じることはできるだろう。そして、同じ苦悩を共有する人には、その意味が汲み取れるはずである。なぜなら、私がこれから呈示する思索や決断や行動は、単なる机上の哲学ではなく、すべて誰かの実人生に生じた現実の苦悩の中にあり、それを乗り越えるのに、相応の役割を果たしたものにほかならないからだ。答えの出ない問いに答えを見出し、生きづらさを超えて、少なくとも一人の人間を救った生きた哲学だからだ」(「はじめに」より)

  • 【目次(一部抜粋)】
    <第一章 親と折り合いが悪い人に>
    一通の遺書
    ペシミズムの哲学者
    すれ違いの夫婦
    人形遊びに飽きた母親

    <第二章 自己否定や罪悪感に悩む人に>
    少年が背負わされたもの
    機械工ヘッセ
    自由になるための代償
    安全基地を手に入れるには

    <第三章 自分らしく生きられない人に>
    グレートマザーの呪縛
    呪いを解く鍵は
    自分で選んでこそ人生は生きるに値する
    義務か自由か、どちらを取るべきか

    <第四章 「絆」に縛られている人に>
    サマセット・モームと『人間の絆』
    断ち切るものとしての「絆」
    親という桎梏からの開放
    断ち切る勇気をもつ

    <第五章 自分が何者かわからない人に>
    ジャン・ジャック・ルソーの遍歴
    人は親を求め続ける
    安全基地をもつがゆえのリスク
    安全基地を必要としない生き方

    <第六章 絶望を希望に変える哲学>
    なぜS子は体を売ったのか
    極限体験と逆転する価値
    どん底を極める
    絶望から受容に至るプロセス

    <第七章 生きる意味を求めて>
    自分を超えたものとつながる
    自殺から救ってくれたもの
    扶養家族をもつ
    試練に意味を見出す

著者

岡田 尊司 (オカダ タカシ)

精神科医。京都大学医学部卒、同大学院高次脳科学講座、脳病態生理学講座精神医学教室にて研究に従事。京都医療少年院、京都府立洛南病院に勤務。2013年から岡田クリニック院長、大阪心理教育センター顧問。

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