河出文庫 か43-1

ベートーヴェンネツゾウ

ベートーヴェン捏造

名プロデューサーは嘘をつく

かげはら 史帆

河出文庫 文庫 ● 368ページ
ISBN:978-4-309-42015-8 ● Cコード:0195
発売日:2023.11.07

定価990円(本体900円)

△3週間~

  • 音楽史上最大のスキャンダル「会話帳改竄事件」。宮部みゆき氏絶賛の衝撃的歴史ノンフィクション、待望の文庫化!




    現代に語り継がれるベートーヴェン像は、秘書により捏造されていた!? 「会話帳改竄事件」の真相に迫る、衝撃的な歴史ノンフィクション。「会話帳」とは、聴力を失ったベートーヴェンが周囲の人とコミュニケーションを取るために用いた筆談用ノートのこと。
    100年以上にもわたり多くの人々を騙し続けた「犯人」の名は、アントン・フェリックス・シンドラー。音楽家でもあり、誰よりもベートーヴェンの近くで忠誠を誓い、尽くした人物である。なぜ、何のために彼は改竄に手を染めたのか? 音楽史上最大のスキャンダルの「犯人」・シンドラーの目を通して、19世紀の音楽業界を辿る。音楽ファンもミステリーファンも絶賛した名作がついに文庫化!
    ◎解説=栗原康

  • 序曲 発覚
    第一幕 現実
    第一場 世界のどこにでもある片田舎
    第二場 会議は踊る、されど捕まる
    第三場 虫けらはフロイデを歌えるか
    第四場 盗人疑惑をかけられて
    第五場 鳴りやまぬ喝采
    間奏曲 そして本当に盗人になった
    バックステージⅠ二百年前のSNS──会話帳からみえる日常生活──
    第二幕 噓
    第一場 騙かたるに堕ちる
    第二場 プロデューサーズ・バトル
    第三場 噓vs噓の抗争
    第四場 最後の刺客
    バックステージⅡメイキング・オブ・『ベートーヴェン捏造』──現実と噓のオセロ・ゲーム──
    終曲 未来
    単行本版 あとがき
    文庫版 あとがき
    解説 栗原康
    関連年表

著者

かげはら 史帆 (カゲハラ シホ)

1982年、東京郊外生まれ。法政大学文学部日本文学科卒業、一橋大学大学院言語社会研究科修士課程修了。著書に『ベートーヴェンの愛弟子 』『ニジンスキーは銀橋で踊らない』がある。

読者の声

この本に寄せられた読者の声一覧

映画の原作という事で、よく分からず読み始めたのですが、後半戦の面白さがなんとも!知らず知らずのうちにシンドラー頑張れと思っている自分がいました。(捏造してるのに)
最後まで読むのにもう少しかかりそうですが、この先どうなるのかワクワクが止まりません。 (はちみつ さん/52歳 女性)

SNSの発展により、これまで見過ごされていたことは許されなくなった。たった一つの過ちで舞台から引きずり降ろされる時代である。当事者ですらない誰かが今日もどこかで正義を振りかざしている。
史実を捏造したシンドラーは糾弾されたが、当事ベートーヴェンという偉人をありのままに後世に伝えようとした多数派の感覚は正常と言えるのだろうか。尊厳は守られるべきではないのか。皆、平等に。捏造が当たり前になる時代が来るかもしれない。そんなことを想像した。 (ふくろう さん/40歳 女性)

原作はまだこれから読むのですが、類家さんの表紙がとても素敵なので棚に飾っています。
映画は、大好きなバカリズムさんの世界で、大好きな山田裕貴さんがどう輝くのかが見どころだと思います。 (ぷっちょ さん/56歳 女性)

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