読者の声

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一度きりの大泉の話

単行本

イチドキリノオオイズミノハナシ

一度きりの大泉の話

萩尾 望都

定価1,980円(本体1,800円)

この本に寄せられた“ 読者の声 ”です。

★2021.05.04   友人からこんな本が出ていると知らされ、購入。読みながら、先生の作品を生み出す喜び・高揚感・葛藤・苦しみを味わううち、自分自身の若い頃の何かになりたいけれど何にもなれないという苦しみを久しぶりに思い出した。萩尾望都という漫画家はその才能が指先・ペン先から溢れ出てこぼれ落ちるようにどんどん漫画が生み出されてくるのだと考えていた。その漫画の神様のペン先から溢れ出た数々の漫画作品という雫を心の糧として、私はなんとか生きていた。本の帯に「この記憶は永久凍土に封じ込めるつもりです」と書かれていたが、あの頃の天才たちの身を削るような才能のぶつかり合いがあったからこそ珠玉の名作が生まれたのではないか、その作品に心を救われた読者としては、先生には申し訳ないけれど大泉の記憶に感謝です。

東京都 わしおけんちゃん さん 61歳 女性

★2021.04.22   思っていた以上の話が書いてあり、驚きつつも、これを書かないと静かに暮らせない程大変な状況に取り巻かれていた事に、胸が痛みました。
多分もう二度と会わないだろう、かつての友人達の事を思い出し、自分がわかってなかった他人の気持ち(熱く語られても当惑して、距離を置かざるを得ない側の気持ちに無頓着なところが、自分にはありました)に気付かされたりもしました。

どうか、萩尾先生が、今後は静かな生活を過ごされます様に。
先生の漫画を、いつも楽しみにしています。

東京都 猫見茶屋 さん 57歳 女性