ジャンル: 
  1. 日本文学 > 
  2. 小説

単行本

イツカフカイアナニオチルマデ

いつか深い穴に落ちるまで

山野辺 太郎

受賞
朝日、東京

単行本 46 ● 160ページ
ISBN:978-4-309-02761-6 ● Cコード:0093
発売日:2018.11.16

定価1,430円(本体1,300円)

○在庫あり

  • サラリーマン・鈴木、地上最強のリアリティ・ショーに挑む。人類は、地球に穴を貫けるのか? 日本―ブラジル間・直線ルート開発計画が今、始まる。選考委員驚愕の第55回文藝賞受賞作。


    サラリーマン・鈴木、人生を「穴」に賭ける

    「なぜ、そんな穴を?」
    「だって、近道じゃありませんか」

    日本戦後史 × 穴掘り × やるせない会社員
    日本-ブラジル間・直線ルート極秘開発プロジェクト、開始。
    大ボラサラリーマン小説の爆誕!!!

    ◎選考委員、驚愕

    小説という表現を信じる力の強さと、想像力の勝利に打たれて、
    私はこの作品を絶対に世に出したいと思った
    ーー磯﨑憲一郎氏

    「よくまあここまで」と思わせる大風呂敷なホラ話。
    これぞ文科系の土木小説! その野蛮さは大物の片鱗
    ーー斎藤美奈子氏

    奇妙だから面白いのではない。真面目だから面白い。
    作品の生真面目さ、のようなものに惹かれた。
    ーー村田沙耶香氏


    【あらすじ】
    戦後から現在まで続く「秘密プロジェクト」があった。
    発案者は、運輸省の若手官僚・山本清晴。
    敗戦から数年たったある時、新橋の闇市でカストリを飲みながら彼は思いつく。「底のない穴を空けよう、そしてそれを国の新事業にしよう」。
    かくして「日本-ブラジル間・直線ルート開発計画」が「温泉を掘る」ための技術によって、始動した。

    その意志を引き継いだのは大手建設会社の子会社の広報係・鈴木一夫。
    彼は来たるべき事業公表の際のプレスリリースを記すために、
    この謎めいた事業の存在理由について調査を開始する。

    ポーランドからの諜報員、
    業員としてやってくる日系移民やアジアからの技能実習生、
    ディズニーランドで待ち合わせた海外の要人、
    ブラジルの広報係・ルイーザへの想い、
    そしてついに穴が開通したとき、鈴木は……。

    様々な人間・国の思惑が交差する中、日本社会のシステムを
    戦後史とともに真顔のユーモアで描きつくす、大型新人登場。

著者

山野辺 太郎 (ヤマノベ タロウ)

1975年、福島県生まれ。宮城県育ち。42歳。東京大学文学部卒業、同大学院人文社会系研究科修士課程修了。現在、会社員。

この本の感想をお寄せください

本書をお読みになったご意見・ご感想などをお気軽にお寄せください。
投稿された内容は、弊社ホームページや新聞・雑誌広告などに掲載させていただくことがございます。
※は必須項目です。恐縮ですが、必ずご記入をお願いいたします。
※こちらにお送り頂いたご質問やご要望などに関しましては、お返事することができません。
あしからず、ご了承ください。お問い合わせは、こちら




 歳