第38回日本SF大賞受賞!
- 受賞
- 朝日
単行本 46 ● 288ページ
ISBN:978-4-309-02521-6 ● Cコード:0093
発売日:2016.11.29
定価1,760円(本体1,600円)
×品切・重版未定
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73人を言葉だけで死に追いやった稀代の殺人者が、怪物〈忌字禍〉を滅ぼすために、いま召還される。現代SFの最高峰、10年ぶり待望の作品集。「この作者は怪物だ。」――穂村弘
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73人を言葉の力で死に追いやった稀代の殺人者が、怪物〈忌字禍(イマジカ)〉を滅ぼすために、いま召還される----第41回星雲賞日本短編部門受賞作「自生の夢」他、今世紀に発表された読切短編のすべてを収録。最先端の想像力、五感に触れる官能性。現代SFの最高峰、10年ぶり待望の作品集。
「この作者は怪物だ。私が神だったら、彼の本をすべて消滅させるだろう。
世界の秘密を守るために。」----穂村弘
その他の収録作品:
◎「海の指」第46回星雲賞日本短編部門受賞
霧が晴れたとき、海岸に面した町が〈灰洋(うみ)〉となり、異形の事物は奏でられていく。
◎「星窓 remixed version」日本SF大賞受賞第1作
宇宙空間からぽんと切り抜いたガラス板を買ってきた。
◎「#銀の匙」「曠野にて」「野生の詩藻」
天才詩人アリス・ウォンの生み出したもの、遺したもの。
◎「はるかな響き」
人類誕生以前に行われた犯罪、その結果、人類を殲滅させるに至った犯罪。
著者
飛 浩隆 (トビ ヒロタカ)
1960年島根県生まれ。島根大学卒。第1回三省堂SFストーリーコンテスト入選。『象られた力』で第26回日本SF大賞、『自生の夢』で第38回同賞を受賞。著書に『グラン・ヴァカンス』『ラギッド・ガール』。
読者の声
私だけが、感じた事かもしれないですが、短編の集まりだと思い読み進めていると、すべてが繋がりのある話のように感じました。
灰洋(うみ)は忌字禍が飲み込んだ世界の果ての姿で、忌字禍にとりこまれた世界を取り戻すためには、全ての物質が元々持っている振動が必要で、その手段として音が必要だったのかな、なんて考えたりしました。
読了後は、私自身の存在について考えてしまいました。
私が存在している客観的な根拠が分らない以上私ももしかしたら忌字禍の一部なのかもしれないですね。
ちょっぴりロマンチックでユーモラスな所も良いと思いました。
(susy さん/34歳 男性)
飛作品は初めて拝読しましたが緻密かつ想像力溢れる世界に時間も忘れ読み耽りました。
表題作は故伊藤計劃氏の「読まれるためのテキスト」という考え方が色濃く表れ、結構にやにやしつつかつ、楽しませていただきました。個人的には「はるかな響き」が好きです。
SFでありながら幻想味に満たされたガジェットを用いる辺り(まだ読んでいませんが、)現代のブラッドベリといってもよいのではないでしょうか
あまりの想像力に3割方理解できませんでしたが、だからこそ「現代SFの最高峰」というも言い過ぎではないかもしれません。というよりSFジャンルにおける河出書房新社の代表作でも良いかもしれません
(ペダントリー公爵 さん/18歳 男性)
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