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単行本

ニューロテクノロジー

ニューロテクノロジー

脳の監視・操作と人類の未来

ニタ・A・ファラハニー

鍛原 多惠子

単行本 46変形 ● 320ページ
ISBN:978-4-309-30041-2 ● Cコード:0030
発売日:2024.12.03

定価2,750円(本体2,500円)

○在庫あり

  • 脳データの収集・追跡・ハッキングはもはや「現実」である。第一人者が医療・犯罪捜査・ビジネスなどにおける衝撃の実例を報告。「認知的自由」を守るために、未来の制度設計を提示する!

    TED、ダボス会議、朝日地球会議で注目の第一人者が語る!
    「脳×技術」衝撃の実例と来るべき社会の設計図!


    「指一本動かさずにデバイスを操作する」
    「認知症を検知し、うつ病を治療する」
    「犯罪捜査で脳の取調べをする」
    「企業が消費者に見せたい夢を生成する」
    ――これらは、もはや「現実」である。

    神経(ニューロ)テクノロジー――脳データの追跡(トラッキング)や侵入(ハッキング)――は人類の希望か、それとも脅威か?
    第一線に立つ論客が、衝撃の実例の数々をレポート。
    新時代の権利「認知的自由」を守り、ニューロテクノロジーをよりよく活用するために、来るべき社会の設計図を提示する!


    ●各界著名人・各紙誌絶賛!

    ジェニファー・ダウドナ(2020年ノーベル化学賞受賞者)

    「ニューロテクノロジー革命の将来の可能性と危険性について、明快かつ熱意ある筆致で語る」

    アフメッド・シャヒード(元国連特別報告者)
    「人類の利益のためにテクノロジーの進歩をどう導いていくか、入念に練られたマニフェスト」

    米国「ウォール・ストリート・ジャーナル」紙
    「私たちの見る夢すらデータマイニングの対象となる世界では、これからの難題を考え抜くために、彼女のようなガイドがいっそう必要とされる」

    米国「サイエンス」誌
    「神経科学に関心がある人だけでなく、近い将来に人類が直面するであろう難題について心から懸念を抱く人なら誰でも読む価値がある」


    ●原題
    THE BATTLE FOR YOUR BRAIN: Defending the Right to Think Freely in the Age of Neurotechnology(2023年刊)

  • 【目次】


    はじめに


    第Ⅰ部 脳のトラッキング

    第1章 最後の砦
    最後の砦
    ビッグテック、脳データ解読に総力をあげる
    「生の」脳データは一人ひとりが固有のパターンを有する
    私たちは知らぬ間に脳データを他者と共有するか
    脳波データを最新の状態に更新する
    脳データも商品化されている
    脳データは機微性も管理も一律でない
    共有することの価値
    精神的プライバシーの権利

    第2章 職場における脳の監視
    職場における監視の広まり
    職場における疲労度トラッキング
    注意力が低い脳への対処
    従業員に対する最新の「福利厚生」――脳の健康(ウェルネス)
    職場における新たな規範の確立

    第3章 国家による脳の監視
    政府は脳研究に何を求めているか
    忘れ去られていた思想の自由の権利
    脳監視を可能にする「パスソート」
    脳監視の萎縮効果
    思想犯罪の思考実験
    殺人事件の捜査で脳を取り調べる
    自分の思想を明かさない権利

    第4章 汝自身を知れ
    瞑想からアルツハイマー病まで
    やさしい噓
    知るべきか、知らざるべきか
    変化を阻む逆風
    小さな一歩を踏み出すたびに大きく一歩後退する
    ヘルス・リテラシーを武器にする
    汝自身を知る権利


    第Ⅱ部 脳のハッキング

    第5章 脳を活性化する
    バーシティ・ブルース作戦
    大学における認知力の強化(コグニティブ・エンハンスメント)
    それは本当に不正行為か?
    スポーツにおける不正行為の事例
    スポーツにおいて運動能力強化薬の使用がなぜ不正とされるのか
    知的ゲーム
    日常生活における健康を理由にした規制
    エンハンスメントを強制する圧力がかからないか
    エンハンサーの使用を秘匿しない義務はあるか

    第6章 脳にブレーキをかける
    私たちはしょっちゅう脳にブレーキをかけている
    自己決定の原理
    脳に直接介入する
    脳や精神的経験にかんする自己決定権

    第7章 精神を操作する
    脳へのマーケティング
    脳を説得するか、依存させるか
    脳の直感的思考(ヒューリスティクス)を利用する
    どのような精神の操作が許されないのか、いつ許されないのか
    意識ある脳を迂回する

    第8章 ワイルダービースト
    MKウルトラ計画とマインドコントロール
    現代の脳戦争
    正気を失う
    自己決定と選択能力

    第9章 人間を超えて
    人類2.0
    無限の精神
    記憶を記録・再生する
    不死の精神
    人間の感覚を超えて
    人間のコミュニケーションの拡張
    人間であることの苦しみの終わり?
    自分の意志通りに世界を変える
    今後取るべき道

    第10章 認知的自由について


    謝辞
    原注
    索引

著者

ニタ・A・ファラハニー (ファラハニー,ニタ・A)

デューク大学法学・哲学特別教授。新しいテクノロジーの社会・法・倫理的影響を研究している。2010-17年、「生命倫理問題の研究に関する米大統領諮問委員会」委員。TED、世界経済フォーラムなどで講演。

鍛原 多惠子 (カジハラ タエコ)

翻訳家。米国フロリダ州ニューカレッジ卒業(哲学・人類学専攻)。訳書に、コルバート『6度目の大絶滅』、ウルフ『フンボルトの冒険』、ソネンバーグ他『腸科学』、ホニグスバウム『パンデミックの世紀』ほか多数。

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