河出文庫 よ8-3

ゴリントセンゴ

五輪と戦後

吉見 俊哉

河出文庫 文庫 ● 440ページ
ISBN:978-4-309-42128-5 ● Cコード:0136
発売日:2024.08.06

定価1,760円(本体1,600円)

○在庫あり

  • 戦後日本人の心をとらえ続けてきた1964年の東京五輪。この国民的「お祭り」は、いかにその舞台が整えられ、演出され、現在に至るまで再演されてきたのか。東京五輪2020を超え、根底から問い直す。

    1964年の成功神話はどこへ行くのか――?
    この国にとって五輪とはいったい何なのか――?
    戦後日本の呪縛を解く、オリンピック論の決定版!
    2021年東京五輪を経て……「文庫版まえがき」を追加

    【目次】
    文庫版へのまえがき
    序 章 東京五輪という呪縛――シナリオが綻びるとき
    第I章 ポスト戦争としてのオリンピック――舞台
    1 軍都からオリンピックシティへ
    2 五輪開催と軍用地返還――もう一つの日米交渉
    3 東京復興としての万博・オリンピック
    第II章 聖火リレーと祭典の舞台――演出
    1 聖火、沖縄を走る――「祖国復帰」への象徴演技
    2 神宮外苑にいたる道程――聖火リレーというもう一つの巡幸
    3 三つの舞台――神宮外苑・代々木・駒沢
    第III章 メダリストたちの日本近代――演技
    1 マラソンランナーの悲劇――兵士から国民的英雄へ
    2 「東洋の魔女」の伝説――殖産興業の末裔たち
    3 もう一つの感動――映画のなかの東京オリンピック
    第IV章 増殖する東京モデル――再演
    1 ソウル1988――成長するアジアのドラマ
    2 北京2008――繰り返される成長のドラマ
    3 ドラマにおける反復と転換――札幌と長野
    終 章 ドラマトゥルギーの転位――「速く、高く、強く」からの脱却を

著者

吉見 俊哉 (ヨシミ シュンヤ)

1957年、東京都生まれ。東京大学名誉教授。國學院大学観光まちづくり学部教授。専攻は社会学・文化研究。著書に『都市のドラマトゥルギー』『博覧会の政治学』『親米と反米』『大学とは何か』など多数。

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