読者の声
この本に寄せられた“ 読者の声 ”です。
★2012.12.30 生きていること、出会うこと、覚えていること、忘れてしまうこと、女であること。そんなことがふわふわと漂う祝福された小説。「生きていること」への強烈な喜びがあったなぁ。そして、花しすの「優しくありたい」と「波風を立てたくない」という気持ち、それを「卑怯だ」と思う気持ちがわかる、わかる!現在と過去を行き来するお話運び、会社での同僚との会話も楽しかったです。
大阪府 うさぎ さん 49歳
★2012.12.24 誰にでも存在するであろう心の闇。それさえも共存していく『あたたかさ』が満載な物語だと思う。 読み終わるのがもったいなすぎる後半。 いろんな事を考えました。母とか、ばあちゃんとか。前を向いていく事の大切さを改めて教えてもらった気がします。
東京都 おざわ さん 35歳
★2012.12.20
西先生の描く小説内の日常は、いつもどこか特徴的で、少し普通の範疇から外れたような世界に思える。今作「ふる」の主人公、花しすの勤める会社だって、AV制作会社だ。なかなかのイロモノである。
それなのにするすると読めて、しかもそれを普通じゃないと思わせる事無く物語の中にのめり込むことが出来るのは、花しすやその他の登場人物が、読み手のどこかに必ず当てはまるからだ。
誰にでもある弱さ、そしてそれを「ええねんで」と許容するおおらかさ、最後には全てを飲み込み成長することのできる可能性、そんな前向きな希望を内包した「ふる」という小説は、読後に温かくやわらかい気持ちと、少しだけさびしいような気持ちをもたらしてくれる。
それは自分より先に、花しすが何かを乗り越え、人として美しく成長したからなのかも知れない。
富山県 yu-a さん 25歳
★2012.12.13
この本に出会えたことが“奇跡”だと思えるほどたくさんの言葉がわたしに降ってきました。
忘れたくないことを忘れないようにしていくことは本当は忘れていくことなんだと花しすが教えてくれました。
たくさんの人と関わりながらわたしも前に進みたい。
東京都 ねこ さん 33歳
★2012.12.13 花しすの「忘れたくない」という感情にとても共感しました。人との関係とかその時の感情とか、記憶って思ってるよりずっと曖昧で、それを失うのが怖い。読むと何かがすっきりします。言葉では言い表せないけど、ふわふわしてて、でも少しすっきりする一冊。
奈良県 hane さん 21歳